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Channel: 感染症診療の原則
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地図で見る ワクチン費用補助制度(成人の風疹)

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国には、感染症データをまとめて分析して公表をする機関があります。
国立感染症研究所感染症情報センター・・・でしたが、この4月から国立感染症研究所感染症疫学センターです。

このデータはどこからくるかというと、各都道府県や政令市にある地方感染症情報センターからです。
皆さんは周囲の感染症情報が知りたかったら、まずこのホームページを探すことになります。

ただ、情報を集める作業は一律に同じようにやっているのですが、得た情報を「どのように還元するのか」ということでは自治体(担当者)の意欲やセンスや技術や予算や時間や上司の力量によって差が生じています。

そのうち、一番イケてるベスト5や、なんとかしてよワースト5とか発表をしたいとおもいます。ぼそぼそ。

もっとも、その情報の大元は臨床の医師からの報告ですので、地域情報がしょぼいということは、報告率や情報精度、関心(もっと使える形でのフィードバックを、いう提案などのコミュニケーション)を示すことが重要になります。

日本は紙に書いてFAXで保健所に送って,そこからNESIDというシステムに入力されて、最終的に地方情報センターが確認をしたものが国レベルでカウントされています。ですので「発生動向」をみてはいますが、どれくらい真実に近いのかはまた別の問題となります。

FAX?めんどくさい、とか、書こうと思っていたけど次から次へと症例が来て書ききれないアワワワワとか、現場だってたいへんな状況があります。でも法律です。がんばって書きましょう。


フィードバックの工夫ということでは、東京都感染症情報センターが新しく作成した「地図」が興味深いです。
通常は、感染症の流行レベルを、流行地をピンク、超流行地を真っ赤っかにするようなものをみかけます。

が、今回は風疹ワクチンの補助の現況を示しています。
GISが分かる人が内部にいるとこのような地図とあわせての情報発信ができるのでいいですね。

地図で見る風疹ワクチンの公費補助

東京都と神奈川県は、現時点で全市町村が補助をしています。
千葉県は補助を発表しましたが、補助をしていない地域もあります。

埼玉県は補助をしていませんが、(あきらめたのか)市町村が独自に補助をしはじめています。

が、東京のすぐそばのところが補助をしていません。(選挙終わりましたよ・・・)

はたらきかけをした医療者から聞いたところによると、埼玉県と茨城県は補助をしないそうです。
他の感染症もあるから風疹だけ補助すると不平等、、とか平時の話をしているあたり、知事も周囲にいる人もよくわかっていないのかもしれません。
危機管理担当部署はないのかもしれません。

水戸市など、東京の影響を大きく受ける中心都市は補助をしています。
「20ー40代男性人口密度の高い」秋葉原となんとかエクスプレスでむすばれている市は補助をしていません。

意外にというか、がんばっているのは群馬です。栃木も動きの早い自治体があり、周囲の自治体を動かしているようです。

5月23日の現状として記録をしておきましょう。

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