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Channel: 感染症診療の原則
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逆に、細菌がBacteriophageを攻撃

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一体、微生物の世界はどこまで深くなって行くのでしょう・・
今日、編集長は細菌はBacteriophageにやられるだけでなくて、逆にBacteriophageをやっつける仕組みを持つというNewsを見つけました。

Made-to-order gene(オーダーメイド遺伝子)は、特定の目的や要求に応じて設計・合成された遺伝子のことを指します。この概念は、遺伝子工学と合成生物学の進歩によって可能になった革新的なアプローチです。

細菌がウイルスから自身を守る主要な仕組みの一つに、CRISPR(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats) と呼ばれる反復配列)-Casシステムがあります。このシステムは、まさにMade-to-order geneの概念を体現しています。

記憶の形成: 細菌がウイルス(ファージ)に感染すると、ウイルスDNAの一部を切り取り、自身のゲノムに組み込みます。ウイルスがRNAウイルスであればRNAをDNAに「戻すReverseする」Reverse Transcriptaseが使われるのかな?(HIVみたいに?) この組み込まれた配列は、将来の防御のための「記憶」として機能します。

防御機構の準備: 記憶された配列は、CRISPRと呼ばれる領域に保存されます。
必要に応じて、この配列からガイドRNAが作られます

ウイルス検出と排除: 再びウイルスが侵入すると、ガイドRNAがウイルスDNAを認識します。Casタンパク質がガイドRNAと結合し、ウイルスDNAを切断して無力化します。

グラム染色で肺炎球菌を見つけてペニシリンGで治療していた45年前が懐かしいです。
今やワクチンの効果もあり市中肺炎に肺炎球菌が占める割合も2割以下、市中肺炎の原因の半分は不明・・ですから。

挿絵写真と元の記事は以下のURLから
https://www.science.org/content/article/bacteria-use-crazy-molecular-mechanism-fight-viruses?utm_source=sfmc&utm_medium=email&utm_content=alert&utm_campaign=DailyLatestNews&et_rid=598210678&et_cid=5337771

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