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Channel: 感染症診療の原則
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若セミ 外来における子どもの感染症疾患の見かた 齋藤昭彦先生 Q&A

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前回の若セミ 「外来における子どもの感染症疾患の見かた by 齋藤昭彦先生」のQ&Aです。
1. 質問者 : 医師 小児科 60代
お名前 :
質問内容 : 欧米先進国での小児科受診数は、COVID19流行でどのように推移しているのでしょうか。
米国、欧州でも、国内同様、小児科受診者数は、ワクチン接種を含め、減少しています。ワクチン接種が遅れていることを鑑み、各小児科関連の学会は、遅れのないように接種を推奨しています。


2. 質問者 : 医師 50代 内科
お名前 :
質問内容 : 小児では麻疹や水痘、成人では結核と空気感染をする疾患も普段外来に来る可能性があります。鼻咽頭検査のリスクはインフルエンザでも例年、皆さんが対策しているところです。
SARS-CoV-2が診察や検査についてかなりリスクが高いとされるのはなぜでしょうか。COVID-19は検査ばかりが、取り上げられていますが、小児は特に診察が大切と思います。
ドライブスルーでは診察が難しいと思いますが、先生方はどのように工夫をして診察をされているでしょうか。

特異的な症状で判断することが難しく、また、まだ子どものデータが十分ではなく、分からないことが多い感染症であり、医療関連感染を防ぐという意味でかなり敏感になっていることの表れかと思います。病歴での濃厚接触の有無、流行地への旅行歴、渡航歴の有無などを聞き、アイシールド、マスク着用で濃厚接触を避けるための努力をしております。


3. 質問者 : 医師 内科 50代
お名前 :
質問内容 : 随伴症状がわかりにくい小児の発熱のとき、挙げられた疾患を鑑別するには、X線、髄液、血液、尿培養などすべてするのでしょうか。
感染臓器を少しでも絞るのには、検査の前に、留意すべき所見はありますでしょうか。

年齢によって、検査をどうするかを検討します。新生児では、これらの検査を行います。それ以降では、そのリスクに合わせ、客観的なデータも合わせ、検査の適応を考えます。子どもは検査を行うこと自体に制限があるので、その適応は限られるべきと思いますが、やはり、検査前にこの検査の結果がこうだったらどうするかというのを考え、必要かどうかを検討することが大事だと思います。


4. 質問者 : 医師 小児科 60代
お名前 :
質問内容 : 最近は、小学生高学年以上では、脱衣させないで診察する医師もいるようですが、先生は思春期以降でも全身を視診されていますか。

いえ、必要がなければ、脱衣はさせません。必要がある場合は、看護師の同伴の下、脱衣させ、診察を行っております。


5. 質問者 : 40代内科医
お名前 :
質問内容 : こんばんは。
周囲の耳鼻科医は、クラリスロマイシンとレボフロキサシンばかり処方されます。
一方、同僚の若い歯科医はアモキシシリン以外を処方しません。
この差をいつも疑問に思っています。

その様な処方は、全国で見られる傾向かと思います。各領域でのガイドラインの影響も大きいと思います。今後、この領域の先生方への小児科からのアプローチが必要と感じています。


6. 質問者 : 医師 40代
お名前 :
質問内容 : 先程、身体疾患ではなく、10代の子どもの心理的状況や社会的状況への対応のお話が
出ましたが、家庭医の先生方と小児専門医の先生方とのアプローチの違いがありますでしょうか

違いはあると思います。小児科の中でも、思春期学は、その子どもと子どもをとりまく、家族、学校、友人、社会などを巻き込み、多くの視点から、子どもを支援しなくてはいけません。ですので、その様な子どもだけではなく、子どもの周りの人、社会を総合的に見るアプローチが必要です。


7. 質問者 : 小児科 30代
お名前 :
質問内容 : 小児で血培が陽性だった場合は、フォローの血培のタイミングはいつでしょうか?

決められた間隔はありませんが、通常、陽性から24-48時間後には、再検をして陰性を必ず確認します。


8. 質問者 : 医師 内科 50代
お名前 :
質問内容 : 成人で血液培養が陽性になった場合、菌種にもよりますが感染性心内膜炎を除外するため、TTE
TEEを行うことがあります。小児では、器質的弁疾患は少ないと思いますが、先天性心疾患の可能性もあります。
鎮静下のエコーでも、疣贅の有無を判定するのは難しいと感じていますが、エコーの適応はどのようにされていますでしょうか。
胸壁からのEchoで見えにくい場所を観察する際に、全身麻酔下でのTEEを行うことがあります。これによって、心内膜炎が診断される症例も経験しており、心内膜炎を強く疑い、胸壁からのEchoで所見が見られない場合、TEEは、小児循環器の先生と相談のうえ、積極的に行う必要があると考えます。

9. 質問者 : 医師 小児科 30代
お名前 :
質問内容 : 外来で中耳炎患者に抗菌薬を処方する場合、全例血液培養を提出すべきでしょうか?
それとも、重症感があり菌血症を考慮したり、入院を検討する症例のみでよいでしょうか?

血液培養の適応は、あくまで菌血症が想定される場合です。重症例への適応は当然ですが、元気だけれども、熱源が明確でない潜在性菌血症は血液培養でしか診断できません。ですので、熱が出て、一定の期間(この期間の定義はありませんが、いわゆるウイルス感染症としては説明できない期間)経過しても熱源が分からないような時にも、血液培養を行う必要があります。


10. 質問者 :
お名前 :
質問内容 : A群溶連菌感染でペニシリンアレルギーの場合、第3世代セフェムでなくセファレキシンでも良いのでしょうか。

感受性はあり、よろしいと思います。


11. 質問者 : 医師 内科 50代
お名前 :
質問内容 : 学童期でも症状がうまく伝えられないお子様はいらっしゃいます。
気道感染は、問診でわかることがありますが、尿路感染では、表現が難しいようです。
成人では頻尿、排尿後痛、残尿感が多いのですが、小児ではそろわないように思います。
小児ならではの尿路感染を疑う症状の表現はありますでしょうか。

特徴的な所見はなく、多くの場合、除外診断となります。唯一言えるのは、熱源の不明な発熱の際に疑うということでしょうか?

因みに今夜は編集長自身の「感染症診療の原則」の講演です。

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