Quantcast
Channel: 感染症診療の原則
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

RCTは要らなかったね・・ コロナ治療に朗報

$
0
0

今や全国でTierney先生を知らない人はいないでしょう。でも彼の父上(以下LT父)がペニシリンGを臨床的に初めて使った人の一人である・・ことをご存じの方は少ないのでは。
以下はコネチカット州で開業されていたLT父の秘話↓↓
・黄色ブドウ球菌による敗血症(と思います)で担ぎ込まれた青年。意識も混濁し瀕死の重体です。その青年にLT父は”Harvard大学から取り寄せた試験管内”のペニシリンGを吸い出し青年に筋注します。・そして「明日、出勤する時までには亡くなっている」と思いながらLT父は診療所を後にします。・そして翌日。診療所の玄関を開けると「昨日の青年は亡くなりました」と看護師が出てきて告げるだろうと思っていたが・・・玄関のドアを開けて出てきたのは回復した青年。そして「Good morning doctor!!」・Tierney先生曰く、「たった一人の青年の経験だが、RCTは不要だった(笑)」
時にRCTが不要なほど、火を見るよりも明らかに分かることがあるのです。

以下はFDAがGo signを出すことになった回復期血清による治療の効果の報告です。5例とも、SOFAスコアも, PA02/FiO2も、体温も、きれいに改善しています。Covid-19: FDA approves use of convalescent plasma to treat critically ill patients
毎日、報告患者数が記録更新している日本。 どこの診療施設でも使用可能にする緊急避難的な方法・法律が必要なのではないかと思います。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

Trending Articles