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Channel: 感染症診療の原則
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2016 沖縄県立中部病院Boot camp Day#5-1症例検討

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最終日の症例検討会、これも歯ごたえ、しっかり(義歯のある編集長には硬すぎる(笑))

病歴:
60代の男性、次第に増悪する左大腿外側部痛と発熱が主訴で来院。
(編集長:この時点で大腿外側を支配する神経の走行に沿って骨盤、腹腔、後腹膜などの解剖的関与を示唆。尿路、腸管、腰椎、大動脈等・・)

中部病院で訓練した開業医が、神経痛の薬のみ処方。(抗菌薬出さないところが偉い)しかし・・

10日間程度の経過で発熱が続き、大腿部痛も強まり来院となる。この時点で・・
(編集長は、この時点でFUO的なニュアンスを指摘してAbscess,IE、細胞内感染症を示唆)

ROSなど:
最近、食欲低下、体重減少などもある事が判明した以外はたいした事ない。

検査・画像:
身体所見は基本的に左のハムストリングの筋力が極く僅かに低下?
検査:適当に異常か正常。白血球は少し↑。唯一、ESR>100とHTLV1陽性
胸部写真正常
腹部CT(造影あり):正常、以前からある肝と腎のCystのみ。
(編集長は、この時点でCystが感染している可能性示唆. 微生物名はKlebsiella)

最終的に血培と肝Cystの穿刺液からKlebsiellaが生える。

最終診断:
肝膿瘍+Klebsiella菌血症

反省:
どうして、肝膿瘍で左大腿外側痛かな・・?
どうして、肝膿瘍改善すると左大腿外側痛も改善したのか?

タイトル写真:
PresenterはPGY2の西村先生

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