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Channel: 感染症診療の原則
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2016 沖縄県立中部病院Boot camp Day#2-1症例検討

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2016 沖縄県立中部病院Boot campも2日目に突入であります。

本日は30代女性、3人目を普通分娩後2ヶ月の時点で「突発」発症の下腹部痛・プレショック的に来院。

(突発性といったのは午前11時にOnsetと時間まで言えたのです。この時点で「破れる、避ける、詰まる、捻れる」的な病態を想定しました)
OB-GYN症例なので外妊などによる卵管の破裂などを考慮しました。

しかし

話しを聞くにつれて他方で、緑色の帯下増加が10日間ほど続いていた・・。Last intercourseは夫と数日前
(突発+10日間・・うーーむ)

呼吸数は30/分と速く、GPCよりもGNRを考慮。
(GPCでも循環動態が障害されれば乳酸Acidosisで呼吸数挙がって良いのですが、この場合、そこまでに行く前と判断。)
(実際は痛みと乳酸Acidosisによる過呼吸だったと反省:現場に居ないとつかみ切れない臨床像+GCSの表現力不足)

Peritoneal sign+++で編集長、Mesenteric veinのラインを諦める。(痛み+++ & Physical---がMesenteric veinの問題)

微生物の整理:
1)STD的:GC、CT
2)GI・GU的:腸内細菌、Mycoplasma、Ureaplasma、Clostridium
3)細胞性免疫低下的:LMNS
4)その他:GAS、GBS、Pneumo、H.flu、

編集長、苦し紛れにメッケル憩室の破裂などもMention

CT(造影):少量の腹水以外、異状なし!!!。腸管、子宮、尿路:全てOK

手術で腹腔内にめぼしいもの無し。メッケルも大丈夫・・汗
但し腹腔内は膿み。>>GPC、GPDC

培養:腹水(膿み)その他:GAS!!

最終診断:GASによる腹膜炎(侵入門戸はGYN的)

タイトル写真:
Presenter:N先生。後方のスライドはガスの火のようなGASの文字が・・

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