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Channel: 感染症診療の原則
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ICAAC 2015 047-Clinical Mycology その2

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SpeakerはギリシャのAristotle Univ.(さすがギリシャです。アリストテレス大学)のZoe Dorothea Pana先生.

・小児でもMucormycosisの症例は増えているので臨床像、診断法、治療とその効果などを検討した

・演題:
Mucormycosis in children: A prospective, epidemiological study in European and Non-European countries.

・63症例のMucormycosisを15ヶ国から集める。年齢中央値:13歳、女性が54%
・ドイツ、ロシア、チェコ、などが多くの症例を提供
・基礎疾患は血液腫瘍、幹細胞移植、などが多い
・Microbiology:頻度はRhizomes、Lichtheid、Nucor、Cunnnighamellaの順。
・生存率は約半分
・死亡Risk:幹細胞移植、播種性感染症、内科的治療のみ。
・死亡Riskを減らす要素:併用療法

・結論:
殆どが血液腫瘍
多い真菌はRhizopus spp.、Lichthemia spp.
主として播種性+肺感染症。局所感染ならば死亡率高くない
1/3は最悪の結果
最悪の結果:幹細胞移植で播種性
予後をよくする因子:外科手術と抗真菌薬の併用

―――――――――

次のPresenterはOxford University Clinical Research UnitのJustin Beardsley先生

演題:Adjunctive steroids in HIV-associated cryptococcal meningitis:a randomized controlled trial in Arican and Southeast Asian adults.

・Cryptococcusの髄膜炎では宿主免疫反応が悪さをしている可能性がある
・ステロイドは
他のCNS感染症で良い結果を出している
ネズミの研究ではCryptococcusの髄膜炎の予後を改善する
後ろ向き研究ではステロイドは失明を減らす
IDSAのガイドラインでも状況によっては推奨
・今回の検討:
Primary outcomeは10週の時点での生存
Secondary outcomeは6ヶ月時点での生存、10週と6ヶ月時点での障害、副作用、真菌除去率、腰椎穿刺時のOpening pressureの減少

・結論:
デキサメタゾンは死亡率を減少しなかった
かえって副作用や他の障害が増えた
HIV感染症に合併したCryptococcus髄膜炎に普遍的に使うげきでない
有害である理由は不明。しかし敗血症が過剰になるのかも。治療初期の抗真菌療法の有効性が低下するためか、あるいはExcess of infection(感染量が多い事?)が原因か?
ARTを更に普及させ、Cryptococcusの髄膜炎に罹患しないようにすべき

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