ICAAC Lecture #6　ICAAC Lectureは本日で終了です。

ICAAC Lecture #6　ICAAC Lectureは本日で終了です。

演者はKeith Klugman先生＠Bill & Melinda Gates Fndn.でした。

Muhammad RD, Oza-Frank R, Zell E
Epidemiology of invasive pneumococcal disease among high-risk adults since the introduction of pneumococcal conjugate vaccine for children.
Clin Infect Dis. 2013 Mar;56(5):e59-67.
PMID: 23155149

コメント：
Vaccineに含まれる株の感染症は減りましたが、含まれない（≒病原性の低い）株による感染症が残りました。
当然、犠牲者は免疫力の低いホストになります。例えば糖尿病症例の割合は1998年には10％であったのに、現在は20％にまで増えています。
DM:20%
Chronic Lung:19%
Cardiac disease:18%
Cancer:13%
Alcohol:10%
HIV/AIDS:8%


肺炎球菌ワクチンの今後

コメント：
・より多くの株をカバーするものを開発中。（どこまで増やすかは問題だが・・）
・全細胞死菌ワクチンWhole cell killed vaccineの開発（歴史的には1911年頃から.現在はHarvardで）。安い
・より広い範囲をカバーするタンパクの開発
・PCV13で守るべき成人の扱い：子供にしっかり接種すれば不要になるのでは？


世界的に肺炎球菌ワクチンを広げる。

コメント：
・現在、下図のように広げられている。
・多くの寛大な国家の寄付（例：Norway）

http://www.jhsph.edu/research/centers-and-institutes/ivac/vims/IVAC-VIMS-Report-2015Dec.pdf


結論
・多くの肺炎球菌感染症の治療・予防について科学が進んだ
・依然として肺炎球菌感染症の負荷は続いている。とくにワクチンに含まれない株によるもの。また糖尿病など免疫量の低い症例が相対的に増えている。
・PCVで耐性肺炎球菌によるものも含めて肺炎球菌感染症が減らせた。
・小児では途上国の症例が残っている。
・成人は群免疫により守られる。
・ある地域のワクチン接種率はワクチンの回数を減らせれば可能性が上がる。
・PCVは他のウイルス感染症、結核を減らせる。
・細胞死菌ワクチンWhole cell killed vaccineも次世代のワクチンとして期待される。