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ICAAC/ICC 2015 Keynote講演#7

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腸球菌E.faeciumの続きです。
演者はテキサス大学のBarbara Murray先生

腸球菌の病原性

コメント:
・病原性の無い腸球菌の病原性とは・・?
・どうも腸球菌が出す毒素(β-hemolysin/Cytoloysin)は赤血球や白血球を溶かすが、これは人に対して全体に同じではなく、遺伝的な素因があるようだ。即ち遺伝的に腸球菌とAffinityが高い個体がある。
・E.faecalisのGelatinaseはプロテアーゼを介して病原性に寄与する。(IBDなど)
・Adherenceも重要。Eep pilが何とか・・これが遺伝的に腸球菌と血小板とのAffinityに関与。心内膜炎になりやすい。

―――――――――

Ampicillin+Ceftriaxone

Montejo M
Ampicillin plus ceftriaxone is as effective as ampicillin plus gentamicin for treating enterococcus faecalis infective endocarditis.
Clin Infect Dis. 2013 May;56(9):1261-8.
PMID: 23392394

Munita JM
Editorial Commentary: Enterococcus faecalis infective endocarditis: is it time to abandon aminoglycosides?
Clin Infect Dis. 2013 May;56(9):1269-72.
PMID: 23392395

コメント:
・臨床医なら皆、知っている論文(E.faecalis心内膜炎に対する処方)
・6週間
・GMと比較して死亡率も再発率も同じであった。
・Randomizedの研究ではないが・・
・Amp+GMだと4週間だが、Amp+CTRXだと6週間。どちらが良いかな・・?
・ある論文では「Amp+AMGLを2週間 そしてAmpのみを4週間」は、「Amp+AMGLを6週間」と同様の効果。
それならば「Amp+AMGLを2週間 そしてAmp+CTRXを2週間」は2週間短いが・・どうか?


もしAmp+CTRXが失敗したら・・

①同じ処方を再度
②Amp/Pen+AMGL(もし高度耐性でなければ・・)
③大量Daptomycin +/- Amp(あるいはCTRX) +/- AMGL


Daptomycin耐性を予防する方法:
①大量使用
②AmpかCTRXを併用する。
③AMGLを併用する。
・演者はE.faeciumでも同じ処方を使用する。

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