腸球菌E.faeciumの続きです。
演者はテキサス大学のBarbara Murray先生
退院後に消え去るVREと消え残る・復活するVRE
Shenoy ES
Natural history of colonization with methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) and vancomycin-resistant Enterococcus (VRE): a systematic review.
BMC Infect Dis. 2014 Mar 31;14:177.
PMID: 24678646
コメント:
・VRE(CladeA1)は退院後、中央値26週で消える。(場合によってはもっと早期に5週位で消える)
・しかしClade Bは戻る。CladeAとBを同じマウスに入れるとBがDominantになる。
・この違いはどこから・・?
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E.faecalisのconjugative transfer(接合移行・接合伝達)
コメント:
・E.faecalisのPlasmidsは非常にHost rangeが広く、Transferの効率も良い。
・Narrow host rangeのPlasmidsもあり、これはE.faecalis同士でのやりとりが頻繁。
・Conjugative transposonsは他のStrainの染色体Chromosomeにも行ける。そしてHost rangeが極めて広い。
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GPCの性生活
Gilmore MS
Pheromone killing of multidrug-resistant Enterococcus faecalis V583 by native commensal strains.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2015 Jun 9;112(23):7273-8.
PMID: 26039987
コメント:
・GNPのような「生殖器Pili」を持たないGPCは、しかし性フェロモンのような作用を持つ物質を利用してConjugateする。
・MDR E.faecalisを殺すのに、自然界のCommensal strainsを使用する。
・詳しい事は編集長には分からないが、PheromoneがPlasmidに働きかけて、何か染色体を切除するような作業を持つことで殺菌的に働く・・