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薬剤師のためのベッドサイドティーチング 香坂先生 Q&A

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先日の薬剤師のためのベッドサイドティーチング by 香坂先生
Q&Aが出来て参りました。以下、Enjoy

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質問項目 : ②治療
質問内容 : 緩和ケアを受けており、かつ複数の循環器系薬剤を服用している患者さんにおいて、循環器系の薬剤を減薬する場合にどの薬剤から切っていくか(又は残す薬剤の優先順位)を教えて頂けますか?
また、長期療養病棟(疾患問わず)にいる患者さんが、複数服用している循環器系薬剤を減らす場合にどの薬剤から減らしていくべきか?

A:まずスタチン(エビデンスあり)、次にβ遮断薬、そしてACE・ARB、最後にアスピリンです。アスピリンは残せれば残します。


質問項目 : ②治療
質問内容 : クロピドグレルを長期に継続投与している患者さんで薬剤を止めるタイミングについてどのように判断すればよろしいでしょうか?

A:だいたい1年位で。ただし、カテの術者が「この症例は気をつけたほうが良い」などと言ってくることもあります(ステントが数多く入っている症例や再発例など)。


質問項目 : ④その他
質問内容 : 以前講習会でアスピリンジレンマ(用量を増やすと抗血小板作用が減弱する)という話を聞いたことがありましたが、本日のご講演では315㎎でも効果に差がないということでした。現在ではアスピリンジレンマは過去の話なのでしょうか。

A:ジレンマの話はもっと高用量のレベルでの話なので、81-325ではあまり関係なさそうです。


質問項目 : ②治療
質問内容 : アスピリン+クロピドグレル併用後にアスピリンを抜いた時のクロピドグレル単剤での有効性、EBMはどうなのかを知りたい。(アスピリン単剤と比較するとどうなのか等)

A:ほぼ同等です。


質問項目 : ②治療
質問内容 : β遮断薬やスタチン、ACE/ARBはMI後の患者に投与するタイミングをお教え下さい。
薬剤によって、先に投与した方が良い薬剤があるのでしょうか?

A:どれも同時並行でOKです。血圧には気をつけてください。



質問項目 : ②治療
質問内容 : 虚血性心疾患において、いくつかあるβ遮断薬の中でどの薬剤を選択するか(選択基準)を教えて下さい。

A:どれでも使い慣れたものでいいかと。


質問項目 : ②治療
質問内容 : L/H比についてどのようにお考えですか?

A:統計的な有意差を出したいときに使う指標と思います。


質問項目 : ②治療
質問内容 : 日本のスタチンの量は少ないとおっしゃておりましたが、常に最大容量を使った方がよろしいのでしょうか?

A:副作用が出ないかぎりは。


質問項目 : ④その他
質問内容 : スタチン系でおこる筋肉痛には遺伝子多型が関わるということですが、横紋筋融解症とは異なるのですか。
また、もし横紋筋融解症と異なるのでしたら、筋肉痛が起こっている患者にはどのような対応をとっていますか。

A:横紋筋融解とほぼ一緒と考えていただいて結構です。筋肉痛がおきたら水溶性のスタチンに変え、それでもだめなら隔日投与などを行います。


質問項目 : ②治療
質問内容 : 本日は貴重なご講演ありがとうございます。◎◎病院薬剤部の◎◎と申します。
2点教えてください。
エフィエント錠の位置づけはどのように考えたらよいでしょうか?(効果の発現時間の早さとクロピドグレルに反応しないのは日本人に多いという事は調べましたが)
虚血性心疾患におけるエパデールの位置づけも教えて頂けないでしょうか?(食事に代わるものなのでしょうか?)
よろしくお願いします。

A:エフィエントはハイリスクST上昇心筋梗塞にたまに使いますが(10%程度)、出血のリスクが高い方には使えません(脳梗塞既往例等)。あと、日本では量が欧米のそれよりも低いので、クロピドグレルとどっこいどっこいかもしれません。

エパデールはそれほど強く推奨されるわけではありません。


質問項目 : ②治療
質問内容 : LDLを下げれるだけ下げた方が良いと言われたが、どこまでも下げて良いか。また、下げ過ぎによる副作用の心配はないか?

A:いまのところ副作用の心配はないです(癌や出血など)。50台までは大丈夫のようです。


質問項目 : ②治療
質問内容 : Ca拮抗剤が単剤でMAX容量までいかないケーズでCa拮抗剤が2在使用されるケースがあるのですが、どちらをがよいのでしょうか?

A:2剤組み合わせることの意義はほとんどありません。


質問項目 : ②治療
質問内容 : アスピリンはイベントを40%~50%抑制する薬剤として必須であるとおっしゃっていましたが、クロピドグレルを単剤で用いることは推奨されないのでしょうか?

A:アスピリンアレルギーの場合はクロピドグレル単剤で対応します。


質問項目 : ②治療
質問内容 : 90歳以上の患者で、20年以上前に心筋梗塞の既往があり、バイアスピリン内服中の方、多くいるのですが、出血リスクの方が上回ってしまうような気がして、バイアスピリンの内服継続を考えてしまうのですが、継続したほうがいいのでしょうか?

A:続けたほうが良いです。


質問項目 : ②治療
質問内容 : クロピドグレルの他にシロスタゾールも抗血漿板薬として挙げられると思うのですが、どちらの方が推奨されるのでしょうか?

A:圧倒的にクロピドグレルです。


質問項目 : ④その他
質問内容 : 心不全治療薬:アルドステロンブロッカーの位置づけ
・セララアルダクトンの適応
・腎機能低下患者に対しどれ位の腎機能まで使用できるか。
   ◎◎共済病院  ◎◎先生
A:基本的にNYHA III-IVのHFREFの方に。
腎機能はCr 1.5 あるいは GFR 30-60くらいから慎重投与し、電解質をこまめにチェック。


質問項目 : ②治療
質問内容 : ?:カルベジロールとビソプロロールの使い分け

?:低用量ジゴキシンの使いどころ
?:フロセミドの持続点滴はしますか?

A:カルベジロールは低容量で調整を必要とする方に、ビソプロロールは思い切って量を上げていきたいときに。

?:症状の改善が今一つのときに試験的に。

?:あまりしません。通常投与で治療抵抗性のときに。



質問項目 : ---
質問内容 : 本日、トルバプタンの話しは出てきませんでしたが、どのようにお考えですか

A:治療抵抗性の方に対処療法として使っても良いかと思いますが、長期的な予後改善効果はなく、さらにコストの問題もあり、あまり頻用できる薬剤ではありません。

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