本日もC.difficileの話題です。演者はボストン大学VAのStephen Brecher先生。
#:広がるCDIの風景
・今までは院内感染症として発表されているCDIですが、実際は抗菌薬と無縁の若手といった全く異なるHostのCDIが院外にある・・という疫学的な風景の広がりが重視されています。
#:重症度の周辺
・ToxinA,Bの産生が↑の株(これは大分、前から話題)。Regulatory geneが外れた。
・それにしても、なぜC.diffはToxinA,Bを産生するのか? 生物学的な理由は? Brecher先生の理由はToxin>粘膜障害>粘膜がC.diffの餌に
・あるRibotype株はSpore産生が↑。周辺汚染とともに再発に関与。
#:検査対象の選択
・Loose stoolが一日に3回以上。(Looseの意味が人により違う)+CDIの危険因子を持つもの。
・危険因子:白血球↑、クレアチニン↑、アルブミン↓、抗菌薬使用、IBD、外科、高齢(演者より年上)
・無症状の人に検査するな。単なる下痢にも検査するな。
・治癒証明Test of cureは科学的な意味は無い。するな。
・Loose stoolのみ検査。
① "If it ain't loose, it's of no use".
② If the stick stands, the test is banned. If the stick falls, test them all.
(編集長意訳:便にアイスクリームの棒を立てて、立てられるなら(≒Looseでない)検査禁止。もし棒が倒れるなら全て検査を)