Quantcast
Channel: 感染症診療の原則
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

ICAAC 2014 Onlineの学び (Session 117)  嫌気性菌#4

$
0
0
ICAAC 2014 Onlineの学び (Session 117)  嫌気性菌

Anaerobes: Not Your Orphan Organisms Any Longer

少し今年のICAACまで時間があるので、もう少しだけ2014のReviewが可能です。
本日も最近の嫌気性菌の話題です。

今日の演者もCornel大学のBarry Brause先生。
Propinibacterium spp.について

#:検体は深いところから
・Sampleの数は6ヶを目安に。∵感度を↑、そして特異度も↑
(なにしろSkin floraなので単なる陽性はコンタミかも・・)
・教科書的に培養期間も明確ではない。
・増殖が遅いので陽性になるまで時間かかります。当然、感染症の所見も緩徐に表現。
・・良い検体(組織、組織液、関節液)なら培養陽性まで14日以内
・・駄目な検体は当然、Swabです。Swabならば14日以上かから
・P.acnesは毛嚢など深い所にいるので通常の消毒では消えない。
・そして消えないまま、深い組織の汚染となる。
・皮膚を切開したメスは捨てて、新しいメスで深部を切れ。

#:診断の難しさ
・何しろ炎症反応が貧弱なのでESRやCRPが使えない。WBCも同様。 お陰で治癒の証明も大変。
・最終的に最も信頼できるのが培養。
・診断基準(Consensus meeting 2013)
・・あまり良いConsensusできなかったが一応・・
Sinus tract+ :もろに診断
組織や組織液で+:もろに診断
以下の3ヶ以上で診断
・ESR>30mm
・WBC(末血)>3000 あるいはLeukocyte esterase testで2+以上の変化
・関節液の好中球>80%
・培養がひとつ陽性
・組織像に炎症+

#:Biofilmの周辺
・VCMなどの抗菌薬のBiofilm内へのPenetrationは良い!!
・問題なのはBiofilm内で上昇する菌のMICである。
・ゆえに抗菌薬の量、種類を増やす必要があるかも。
・治癒率の比較:
Dapt+Rif:63%
VCM+Rif:43%
・抗菌薬自身がBiofilm生成を防ぐ

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

Trending Articles