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Channel: 感染症診療の原則
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若手医師セミナー2015 第3回 編集長自身のQ&A

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①質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 局在化するまである程度の時間がかかると思います。バイタルサインがよければ、局在化するまで、あるいは検体がとれるまで待ってから診断を付けたいところです。どのくらいの待ちますか?

回答:
・基本的には症例ごとに個別に考慮する必要があるでしょうが、適宜検査を始めながら2-3日は待てることが多いと思います。この場合、局在化する前から血液培養などは先行して行っておかれると良いと思います。
・注意点として糖尿病など重症度、緊急性、局在が臨床的に表現されない症例ではAggressiveにならざるを得ない時もあるかと思います。
・調査対象とすべき臓器・解剖は、患者さんの訴えでは表現されなくても、ROSなどで見つかる事も多いので積極的な、山中克郎先生流に申し上げれば「責める問診」が重要かと思います。


②質問者 : 医師 呼吸器内科 50代
質問内容 : 抗菌治療における腸内細菌叢への影響につき、教えて下さい。

回答:
・これは編集長の能力を超えたご質問です。しかるべき成書を参照なさって下さい。
・編集長的には「抗菌薬投与≒腸内を含む様々な細菌叢への影響、耐性化の方向・・」と考えて居ます。


③質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 肺炎球菌肺炎に対してAMPC1.5~2.0g/日で外来治療することがあります。bioavailabilityが良好な抗菌剤が使用可能で、バイタルサインが安定している場合に限られますが、十分量の抗菌剤を投与するには、やはり最初は経静脈投与のほうが良いのでしょうか。

回答:
・必ずしもIV投与開始である必要は無いと思います。勿論、悪心・嘔吐の出現など腸管からの吸収に問題が出た場合などの説明は大事ですね。


④質問者 : 研修医 20代
質問内容 : 各パラメータの長所短所を理解するというお話がありました。
勉強不足のためですが、教科書的な記載をあまり見ません。どのように勉強していけばよいでしょうか?

回答:
・もし周辺に感染症専門医や総合内科の指導医がいれば、その方がたと各症例のDiscussionをされるとおのずと見えてくると思います。
・もし、1人で勉強せざるを得ない場合にはFlow Sheetをつけて、検査、画像などから各臓器の様子を観察する習慣を付けられると各パラメータの有用性や弱点が見えるようになると思います。


⑤質問者 : 初期研修医1年目
質問内容 : 「よくも悪くもならないとき」とはどれくらいの期間観察してから、そう判断するのでしょうか。

回答:
・はっきりした数字は無いのですが、「数日」といった感じでしょうか・・

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