ICAAC2014　Online　重症感染症診療の進歩（Session 206）　＃４

本日もICAAC Online2014　(Session206）
Progress in the Management of Severe Infections

本日は黄色ブドウ球菌感染症におけるリンコサマイドの位置づけについて
演題は「Do lincosamides have mortality benefit in severe Staphylococcal infections ?」

演者はRoyal Darwin Hospital, AustraliaのShradha Subedi先生。

＃：始めに
・黄色ブドウ球菌菌血症（SAB）は死亡率も高い危険な病態。
・オーストラリア原住民では頻度が5倍高い（編集長知らなかった）
・経験的に臨床医の中にはリンコサマイドを標準的治療に加えて使用する。

＃：黄色ブドウ球菌の毒性・病原性VirulenceFactor
・Protein A
・Exotoxin：Alpha hemolysin and PVL
・PVLをによる特徴的な病態：
1)軟部組織感染症SSTI
2)骨・関節感染症（再発性）
3)壊死性肺炎

＃：SABに対する併用療法
・ガイドラインによっては併用を勧める。
・小さなCase seriesやRetrospectiveなReviewもある。
・in VitroではPVLの産生を押さえると思われる薬剤も
（リンコサマイド、リネゾリド、リファマイシン）
・PVL以外にもAlpha hemolysinなどの産生も低下