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Channel: 感染症診療の原則
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いちおう陰圧、たぶん陰圧

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メディアの質問に、韓国政府の失敗を語れというものがあります。
批判をしたいのでしょうが、政府に失敗があるから今回のMERSのアウトブレイクがおきたわけではありません。

そのあたりを事象を伝えるプロとして学ぶなら、普段からの院内感染対策がどうなっていたのか、ヒアリングをすることが必要になります。
潜在リスクがあるところに咳やくしゃみなどでうつる病原体が入ってきたらどうなるのか?という話です。

先進国では、こんなかんじでやりましょう的な指針があります。それはできていたのかどうか。
現場にそれを可能にさせる支援があったのか。
糾弾したメディアは、今後の改善案について予算根拠とともにその必要性をアピールしていってほしいですね。

もともとどうなのか?
今回問われる体制は、エボラなど出血熱の対応をする第一種感染症指定医療機関だけでなく、第二種も含まれています。

この指定は都道府県が責任をもってしています。
その審査もさることながら、そのあとの管理はどうなっているのかを調べたり考えるチャンスです。

医療機関は指定を受けることで費用の支援も受けています。
その病床の管理のためです。

そういったものが、適切に使われ、患者やスタッフを守ることに機能しているのか?は、例えば、陰圧がすぐに稼動するようになっているのか?という確認があります。

(入院して、呼吸器管理がいるようなことを想定しての装備の話)

陰圧室はあります。ではなく、常時、陰圧にできるよう管理しています、といえるかどうか。

誰がどれくらいの頻度で確認し、その記録はどこにあるのか。
メンテナンス上のトラブルの際の連絡先は誰が把握しているのか。

部屋はあるが、あまりつかわないのでメンテもされてない、というところがあったり、圧の測定の記録がなかったり。

今週、行政が調査をかけているのですが、そこまで聞いているかどうか。4月に人がいれかわったところでは申し送られてないよ?な話もでてます。

早めに確認を。





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