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Channel: 感染症診療の原則
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韓国のMERSと米国のラッサ熱

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先週、韓国ではバーレーンなどの中東国渡航歴のある男性を発端とするMERS-CoVの広がりのニュースがありました。
広がりと行っても、接触者リストからの把握なので、わかってからの対策としてはうまくやってると思いますが(指示に従わないで移動や拒否をする人の話はまた別の機会に)、医療関係者は学習すべき点がいくつかあります。

臨床での初動はどうすべきなのか、これは特定の条件の患者が来る前からできることです。
渡航歴を必ず聞くとか、次のアクション2-3をスタッフに明確に伝えておくことです。

韓国では家族が入院すると、家族が身の回りの世話をするのは自然なことで、患者のベットの横に置ける付き添いベッドもあります。
渡航歴ありの肺炎症例では一時的に面会を控えてもらうような説明、接触者には検疫や公衆衛生専門家の指示を守ってもらう説明が重要になります。

日本人への説明だけでなく、外国人への説明もしなくてはならないことも想定し、今後の対策を練っていく必要を考えたり週末でした。

例えば韓国への直行便は成田や羽田、関空だけでなく各地の空港から飛んでいますし、訪日外国人数を見ると、中国語の説明資料や通訳手配の準備も、平常時にしておくべきことだとわかります。

日本では感染症法の2類で就労制限もかかります。
発症者の隔離や飛行機で暴露した人の停留は、昨年エボラ対策の準備が進んだ第一種だけではなく、もっと多くの医療機関が協力することになっていますので、自分の施設にうたがい患者が来た場合や相談があったときの対応は、このニュースを機会にICT内で再確認を。



米国のラッサ熱はエボラフリーになったリベリアからの帰国者ですが、救急外来受診時に患者は渡航歴を正確に伝えていませんでした。エボラやラッサ熱、マラリアなどの病名がわかるのは、検査を出して結果がもどる最後の時点です。
暴露や感染はその前におきます。

渡航歴がわかったのは3日後。暴露者は約150名に。

http://www.npr.org/sections/goatsandsoda/2015/05/29/410315875/new-jersey-lassa-fever-death-reveals-holes-in-ebola-monitoring-system?utm_content=bufferf00bc&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer


メディアの報じかたによっては、医療機関で混乱がおきます。
この週末に、私もMERSかも、と救急外来にくるひとが韓国各地でいたそうです。
今朝の時点では3次感染はなく、2次感染例での把握となっています。

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