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Channel: 感染症診療の原則
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製薬会社の関与の記載

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製薬会社と医療者の接点については、社会からいろいろな疑義の眼を向けられています。

一切関わりをもたない、という方(施設)から、今でも旧態然としている方(施設)もありますが、少なくとも医学生や研修医教育として行うものについては、その適切な関係性とあわせて伝えて行く必要があると考えています。

アナウンスの際の注意事項を紹介します。

製薬会社が主催のものと、医療者の活動に製薬会社が「共催」で並ぶ場合と、「協力」など別の形をとることがあります。
協力は資金サポート、会場貸し、受付や会場係などの人員の提供など、いずれにしても便宜をはかってもらうかたちの接点があります。

1)まず、関与がある場合は関与があると明記することが重要です。

2)企業が並ぶ場合は製品説明の時間等を入れることになります。これはルールです。
そのことも明記します。

3)共同運営にするために、参加者から費用をもらうやり方も増えています(500円〜1000円)。
もらってしまうと会計報告という業務が発生するのであまりやりたがらないかたもいますが。

4)連絡先を誰にするか。製薬会社のMRなどにすると、個人情報がダイレクトに伝わってしまう問題があります。
書いておかないと会場の警備室等に電話がいってしまうので、連絡先をどうするか、ということは課題です。

5)時間帯によってはお弁当や飲み物が提供されます。
アナウンスの時点ではそれを書きます。

6)製薬会社のバイアスがかかっていないか?を評価してもらうことは工夫のひとつです。
座長や講師が、コマーシャルバイアスのかかった内容を話したり強調すれば、この微妙な関係で成り立っている
共催等の連携のやり方に疑義の眼や批判が向けられるわけです。

勉強しにきた人も話をする人がこだわるべき軸をどう把握/表現するのか?がこの6)です。

もっとも、露骨に製品プロモーションの会だったり、内容だったりすると人が集まらないこの頃だそうです。

最初から製品プロモーションではない、純粋な教育プログラムとしての企画にスポンサーになっている会社はそれなり
の工夫を社内でしています(しないとできない)。

株主が納得するほどの参加者やアクセスを集めることができるか?というチャレンジでもあり。


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