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Channel: 感染症診療の原則
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抗原虫薬から抗ウイルス薬へ・・

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感染症治療薬とは面白いものです。
Metronidazoleは抗原虫薬でしたが、嫌気性菌にも効きます。
Trim/Sulfa(バクタ)は黄色ブドウ球菌やグラム陰性桿菌の薬とともに、真菌のPneumocystisに効きます。
Clindamycinは嫌気性菌の薬ですが、マラリア原虫にも活性がある。
Rifampicinは結核の薬のようだが、大きなウイルスや真菌にも効きます。

そんな治療対象がひとつのクラスではない治療薬がまたDebutしました。抗ウイルス薬のNitazoxanideです。

「Nitazoxanideが抗ウイルス効果? え?! 何かの間違い・・」と思った編集長。下記を読んで感心しました。何しろ、長年、抗原虫薬として使用され安全性、経口での吸収など問題無いのが分かってますから・・

臨床検査は、未完成・完了ですが、治療効果が期待できるのは以下のウイルス達・・

・influenza A and B viruses:含むinfluenza A(pH1N1)、avian A(H7N9)、neuraminidase inhibitorsに耐性の株にも。(更にNeuramidase阻害剤と相乗効果も)

・多くのRNAとDNAウイルス:RSウイルス、Corona(例のMERSなんかも?)、HBV、HCV、Dengue、Yellow fever、日本脳炎、HIV

詳細は以下をどぞ。

Antiviral Res. 2014 Aug 7. pii: S0166-3542(14)00213-7. doi: 10.1016/j.antiviral.2014.07.014. [Epub ahead of print]
Nitazoxanide: A first-in-class broad-spectrum antiviral agent.
Rossignol JF.

PMID: 25108173


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