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Channel: 感染症診療の原則
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安楽死を選ぶオランダ 「よき死」の探検家たち

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シャボットあかね氏が書かれた、日本評論社の、安楽死を選ぶオランダ 「よき死」の探検家たちを読了しました。
http://www.amazon.co.jp/安楽死を選ぶ―オランダ・「よき死」の探検家たち-シャボットあかね/dp/4535983992

本当の科学的検証も経済効果の検討も行わないままに巨額の経費をかけてメタボリックシンドロームだのと言う国が本来見つめ直すべきものが他にあることをおもわされます。

オランダ安楽死の5個の特徴
1.脱タブー視。生死を自己決定権の対象とした。
2.合法化。安楽死は民主主義と人間らしさを追求する社会的プロセス
3.隣人愛。患者に対し、主治医や家族、周囲の人に対する愛。
4.自己決定権。本人の自発的要請に基づく。
5.検証性。乱用されない責任ある安楽死であるために検証は不可欠。法律よりも自由に話し合える枠組みが大事。

文化や歴史が極めて異なる国の「安楽死」に対する姿勢が直接参考になるか議論があるでしょうが、国民全員が車で15分以内のところに必ず登録した家庭医を持つことが義務化され、その家庭医が国民から受けた相談の95%を解決。その家庭医が安楽死においても重要な役割を果たしていると言う事実は大変興味がありました。

安楽死が合法化されているオランダにおける安楽死の割合が他の先進国に比べて高くないという事実も考えさせられた事です。

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