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Channel: 感染症診療の原則
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疑わないと診断不可能だろう・・

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Q熱(Q fever)とは、人獣共通感染症のひとつ。リケッチアの仲間、Coxiella burnetii全世界(ニュージーランドなどの一部除く)で発生が見られる。Q熱の語源は、英語の「不明(Query)熱」に由来。日本でも年間20-30例程度のヒトの報告があるとされるが、慢性期のQ熱は疑わないと診断不可能だろう・・・

演題:
・ポスターSession L-207
「Histopathology of the Abdominal Aortic Wall in Patients with Chronic Q Fever」

発表者:
J. C. Hagenaars先生(ユトレヒト大学)

内容・結果:
・血清学と組織PCRで診断したQ熱によるAAAのサンプル。
・全ての病変には動脈硬化性変化あり。
・7例中4例は進行した壊死性肉芽腫性変化あり

結論:
AAAの壁(aneurysmal abdominal aortic wall)で壊死性肉芽腫を見たら必ず、結核、猫ひっかき病、梅毒に加えて、この疾患も鑑別に入れるべし。

編集長談話:
・編集長は卒後10年頃、宮古島のハンセン病療養所時代に沖縄県立中部病院を訪問。その時、一例診断している。(急性期の肺炎、肝機能異常)
・その時、恐怖の感染症指導医ドクターKのもとで果敢な働きをみせたいたレジデントとこそ、現在の筑波大学総合内科教授の徳田安春ぅぅぅ・・です。

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