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Channel: 感染症診療の原則
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ICAAC Online 暫くディフィシラー

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ICAAC Online で学ぶC.dfficile(Session038)
今年からSlideをPDFでDownloadできるので印刷して講演をみます。A4一枚に6枚のスライドを印刷して何と41頁というVolumeです。

薬剤師による疫学的検討の発表から始まりました。

#1:米国におけるC.diffのIncidence
演者はテキサス大学(Austin)のDaniels KR先生。PharmD、PhDのタイトル。日本でも今後の薬剤師のAcadmic careerの参考にもなる経歴かも・・。発表のPointは・・
1)2倍になったC.diffのIncidence
・2001年から2010年までのC.diffのIncidenceは倍になった。
・抗菌薬使用の原疾患は肺炎とUTI
・しかし死亡率と病院滞在期間Length of Stayは同じに留まっている。

2)観察期間の途中(2007年頃)で増加速度が一度弱まる。(Leveling off)
・医療従事者の努力によるだろう。これはMRSAの血流感染症BSIが同じ頃にPeak outした事とも関連?

3)2010年頃からC.diffのIncidenceは再び上昇トレンドに
・これは診断技術の向上によるだろう。

編集長:
・疾患が本当に増えたのか、診断技術が向上したのか・・疫学が大事だな・・。

#2:再発するC.diffの医療費
演者はヒューストン大学薬学部のAitken SL先生。この先生もPharmacistだぜ。彼の研究はC.diff感染症の後に退院した人を毎週電話でFollwしてProspectiveに追いました。彼のPointは・・

1)再発性する性質の強いC.diffは医療費が高い(60万円)
2)再発の確率は20-25%くらい。その半分は病院に戻らない(=病院は知らない)で診療所でケア受ける
3)病院に戻る人も2/3は元の病院に戻ってない(=元の病院は知らない)
4)複数再発症例も2/3は元の病院に戻ってない
5)再発症例にダラダラMetronidazoleを使う医師が後を絶たない。Pharmacistが介入してVCMに変更したり最近はFidaxomicin(フィダキソマイシン)も使用している。

(写真:トーマス君が編集長宅に来た日)

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