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Channel: 感染症診療の原則
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HPVワクチンとその周辺 2013 年12月 その3

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明日は厚労省審議会 ワクチン予防接種の副反応部会があり、周囲でも多数の方が傍聴を申し込んでいました。

傍聴者のレポートと、報道記事と、そして会議で配布される資料が厚労省HPにアップされますので、それらをよんでからまた記事を書きたいと思います。

医薬品として別のものなのに「子宮頸がんワクチン」とくくられて、評価されたり語られること、子宮の話だけになっていること、が疑問のひとつで、各メディアの取材アプローチの比較なども、リテラシー教材として使えるほどにちがっていて興味深いです。


最近の日本国内の話題:

2013年12月4日 BLOGOS 子宮頸がんワクチン問題にみる公衆衛生学的課題 - 成松 宏人

2013年12月13日 読売 
子宮頸がんワクチン、救済求め意見書…道議会


2013年12月14日 読売 子宮頸がんワクチン、体調不良15人に授業支援

2013年12月15日 カナコロ 子宮頸がんワクチンの“罪”(下)効果は「不完全」、国が対処法確立を

2013年12月15日 朝日 体中に激痛・車いす生活…子宮頸がんワクチン、被害続く


海外の話題:

2013年12月18日 China TImesのHPVワクチンの記事。台湾のある地域の保護者を対象としたHPVワクチンについての調査。台湾では自己負担無しで接種をしているんですね。

「HPV疫苗接種 守護下一代」
この調査では台湾の保護者の満足度は高い,ということです。台湾では一年に子宮頸がんになる女性は5千人いて、1日に2人死亡,という計算。市の予防接種政策は支持されているということです。


2013年12月17日の中国のメディア記事は、2014年に中国(大陸)でもHPVワクチンが市場に導入されるという記載。
人口が多いので市場は大きいですが、中国国内のワクチン開発・生産体制はまだ整っていないということが課題です。

2013年12月19日 HPV検査を自宅で、、、なニュース。医師が実施するのと精度がかわらなければいいですが、自分で簡易にとれるのかどうかが課題ですね。
このニュースでの対象は、各国でスクリーニングとしてのスメア検査の対象からはずれる60代以上のようです。
HPV Home Tests May Detect Infection In Women: Simple Test May Reduce Cervical Cancer Cases In Women Over 60


2013年12月23日 米国でHPVが原因のノドのがんが若い世代で増えているというニュース。
HPVが関連しているか?の検査を積極的にするようになったのがいつからなのか、検査の対象や実施度が異なる年を比較する際は解釈に注意が必要です。
子宮や肛門のがんなど、すでに一定の疫学データがあるものにくらべると、口腔内でのHPV関連のがん実態は今後の学会発表などによってニュースモ増えてくるだろうと思います。

HPV linked to growing number of young adults with oropharyngeal cancer


2013年12月20日(金)、米国CDCのワクチン安全部門が発表した、ガーダシルの1ロットの自己回収が24日のCBSの記事になっていました。
流通には混乱がないとのことです。 早期の対応は信頼につながります。
HPV vaccine Gardasil voluntarily recalled due to glass shards in some vials


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