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Channel: 感染症診療の原則
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6月19日 若セミ第1回(m3版) 徳田先生の Q&A です。

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・もともと整形外科で60才前で勤務医やめて雇われですが診療所の院長として勤務しています。内科6割、整形3割その他1割程度でしょうか?エコーもできませんし内科的疾患については本を読んでセミナーに参加して勉強していますがなかなか年のせいか頭に入らない状況です。なにかヒントでもあればと思い参加させていただきます。よろしくお願いいたします。
(整形外科)

回答:若手医師セミナーに参加して、青木眞先生の本を読み、毎日患者さんに真剣に向き合い、臨床的な疑問点について教科書や成書で復讐することを継続することで、着実に診療能力はアップすると確信します。

・徳田 先生、青木 先生の講義が懐かしく、フィジカル診断を復習したく参加することとしました。最近の悩みとして、当院だけかもしれませんが、フィジカル診断をする前に検査オーダー先行型の若手医師が増えてきているような感じがします。世間一般的にはどうでしょうか?またどう指導すべきでしょうか?ご教授いただければ幸いです。
(リハビリテーション科)

回答:検査前の診断仮説を、検査の後に確認することが臨床の醍醐味と思います。検査をオーダーする前に、自分の仮説をいかに絞り込むことができるを毎日自ら実行すやことが臨床の楽しみを味わうことになります。臨床的達成感です。周辺へのシェアをよろしくお願いいたします。

・患者さんの負担、医療費の無駄の両方を減らすためにも、病歴聴取や身体診察が重要だと考えています。来年から初期研修を開始予定ですが、これらのスキルを高めていけるか不安でもあります。意識して取り組むべきことや、上達のコツがあればアドバイスをいただきたいです。
(医学生・そのほか)

回答:病歴聴取と身体診察のアートとサイエンスをまとめた本を読むことをお勧めします。サパイラ先生やウィリス先生の本が特にオススメです。

・体位によって上気道閉塞を示す吸気狭窄音が聞こえる高齢者の場合、原因として考えられる病態を知りたい。仰臥位で聞こえるが、座位ではほとんど出ない(時に聞こえることがある)などがあり、診断に苦慮しております。どうぞよろしくお願いいたします。
(医学生・そのほか)

回答:上気道に狭窄がある場合に、いわゆるトライポッドポジションではその狭窄の影響が軽減されるので、座位では症状が軽くなります。上気道に狭窄病変がないかどうかご確認をお勧めします。参考サイトはこちらです。https://himeji.jrc.or.jp/data/media/himeji-jrc/page/diagnosis/naika/20211102-2.pdf

・内科医4年目ですがお恥ずかしながら、フィジカルから診断に至った例が少ないです。なのでフィジカルを取るモチベーションがいつまでも向上しません。フィジカルを上手く取ることも大切ですが、もっとフィジカルが楽しいものだと思いたいです。
(総合内科)

回答:自分自身が担当している患者さんの身体所見を入念に取ってみると、隠れたフィジカルを見つけることができます。そのためにはフィジカルの成書を持ち歩くことがオススメです。サパイラ先生やウィリス先生の教科書をお勧めします。

・思春期の女児の聴診や皮膚の視診について、どうするのが科学的に正しいのか御教授いただきたいです。最近は、着衣のまま聴診したり、視診もしていない医師が多い様です。それが標準的診察と言う患者や保護者が増加しております。
(小児科)

回答:診察をする前に診察用のガウンに着替えることをお勧めしています。上から羽織るような癌ですので、診察の際には周囲から見られることを防いでくれます。

・COVID-19流行後、発熱患者の外来は特にまずコロナの検査から、となっているのは仕方ないのでしょうか。フィジカルや病歴の位置付けを今一度学びなおしたいです。
(内科)

回答:コロナの流行時には感染対策から検査を優先するのはやむを得ないと思います。大事な事はコロナの検査が陽性であっても、コロナ感染以外の合併症をきちんと診断することです。またコロナ検査が陰性であっても、鑑別を病歴と身体所見できちんと考える姿勢だと思います。

・感染症診療の原則がいかに多くの患者さんを救い、原則に従わない医療がいかに無駄が増え、患者さんのためにならないかを、若手医師に語って欲しいです。
(医学生・そのほか)

回答:青木眞先生の感染症診療の原則は、私も大変重要なプリンシプルと思います。周辺の若手医師や研修医へご推薦をよろしくお願いします。

・口腔・顔面領域の診察をどこをメインにして診察するか、気になります。主に舌が多いでしょうか?口腔内の乾燥状態は脱水の指標になりますか?
(医学生・そのほか)

回答:顔面の診察は大事だと思います。眼球や結膜、口腔内、咽頭、耳介などに加え、顔全体の表情も重要と思います。口腔粘膜の乾燥がなくても、脱水があることがあります。腋窩の乾燥やツルゴール低下なども有用と思います。

・忙しい外来診療中でもおこなえる、必要最低限の‘神経診察法’。小脳、錐体路、錐体外路、等の解剖別の、‘必要最低限の神経診察法’。
(消化器内科(内視鏡))

回答:7月に沖縄で行われるERアップデートで神経診察のキメ技についてのワークショップを行いますので、ぜひご参加をお勧めします。もし参加が困難でしたら、拙著の日本医事新報社フィジカル診断講座をお勧めします。

・Steven McGeeの名著「Evidence-based Physical Diagnosis」は網羅的ですね。
(神経内科)

回答:ありがとうございます。日本語版は私が監修しています。身体診察のエビデンスをまとめた世界的名著だと思います。

・あまり重視されないけど、すごく診断やマネージメントに有用なフィジカルとそれが役立つ場面を教えてほしい
(内科)

回答:医学書院のメディチーナ特別号「フィジカル大全」に有用なフィジカル技を集めておりますので、ご参考になれば幸いです。

・コロナ以前と以後で、身体所見を取るに当たって生じた違いがございましたら御教示下さい。
(医学生・そのほか)

回答:コロナ以後は研修医の触診のスキルが低下している印象があります。今こそ触診の有用性を再認識すべきと思います。

・意識障害の患者さんの身体診察に翻弄してます(筋力低下の有無など)
(前期研修中)

回答:意識障害では、身体診察ができる範囲が限られてきます。意識障害では眼球の診察が最も重要と考えています。筋力については、傷み刺激に対する逃避反応をうまく観察すると良いと思います。

・身体所見だけでは、除外診断が難しい場合が多いと感じている
(救急医療科)

回答:病歴と身体所見をうまく組み合わせることによって、実は多くの病気が無意識に除外診断されていると思います。もちろん患者のリスクと鑑別疾患によっては検査まで必要な場合があります。これも検査前確率を考慮することによって考えることと思います。

・DMの治療薬、特に、SGLT2阻害薬の使い分けについて
(消化器内科)

回答:個別の薬剤の効果についてのエビデンスについては、UPTODATE等の参照をお勧めします。

・現在はありません。当日を楽しみにしております。
(緩和ケア科)

回答:ありがとうございます。

・どのように身体診察を学んでいけばいいですか
(医学生・そのほか)

回答:担当する患者さんの診察を丁寧に行い、成書の参照を繰り返すことが上達につながります。周囲に診察スキルに優れた医師がおりましたら、ともにディスカッションをすると良いと思います。

・指打診の使い所、練習・指導の仕方。
(救急科)

回答:YouTubeなどで私の打診のデモンストレーションを見ることができますので、ご参照お願いします。

・感度や特異度が覚えられない
(医学生・そのほか)

回答:拙著ですが、医学書院の「病歴と身体診察による診断学」で、感度と特異度についての使い方を優しくまとめています。

・再診時に取るべき身体所見
(内科)

回答:再診の診察で取るべき所見は、最初の診察で見つけた異常所見の変化についてフォローすることと思います。異常所見のモニタリングにもなります。

・何でも聞きたいです。
(一般内科)

回答:若手医師セミナーを引き続き応援よろしくお願いいたします。

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