第8回プライマリケア診断塾 〜なぜその検査を〜COVID-19で変わる循環器の医療 -改めてバイオマーカーの意義を問う-香坂先生によるQ&Aです。
Q1. ウイルス感染のフェーズから免疫反応のフェーズに移行する際の診療科の連携はどのようにすればよいですか
A1. ここは非常に難しいところですが、ベッドサイドで悪化の兆候が見られた場合(特に5日目以降)は「集中治療」の素養をお持ちの先生に入っていただくのが重要かと考えております(そのコアが循環であっても、呼吸であっても良いかと思います)。
Q2. ACE-2はウイルス感染だけでなくウイルスの増殖にも関与する可能性もありますか?
A2. 理論的にはあり得ることかと思いますが、データの上ではいまのところ悪い方向への影響は出ていないようです(易感染性のみならず、感染後の悪化という観点からも [ACE阻害薬やARBを使用していたとしても] 影響は少ないようです)。
Q3. 過剰な免疫反応が重篤化に関与しているとのことですが、免疫反応をどの様に制御すれば良いのか、示唆する報告がありますか?
A3. RECOVERYという試験が英国より出され、デキサメサゾンをしようしていくということがここ2週間では注目されております(まだ査読付き雑誌などには正式な結果がだされておりません)。
Q4. トロポニン上昇とCause of deathとの関係はまだ明確になっていないのでしょうか
A4. Cause of Death に関しては全死亡とされており、詳細な死因については報告がありません。
Q5. スタチン使用にてHRが低下しているデータがありましたが、中長期的な予防措置として、スタチンを活用できる可能性もありますか
A5. スタチンに関してはまだ報告はありませんが、
Q6. 日本ではPCRの検査数を抑制して患者を選別する方法をとっていましたが、これもベイズ推定の適用と考えられますか
A6. 最近の様子をみていると、PCRの検査数だけが日本の患者数が少ないことではないように思われます(ここも難しいところ
タイトル写真、昔々の駒込病院、朝のConference風景