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Channel: 感染症診療の原則
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経済活動再開と第2波に備える #7 PCRの適正使用

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編集長が信頼する感染症専門医のコメント:CRPが適正に使えないのに、PCRが適正に使える筈がない・・至言です。
PCR検査のCapacityを伸ばす必要があるという声は届きやすいが、PCR検査の無駄遣いを辞めようという声は地味なのか、あまりマスコミを含めてAttractiveでないのかも知れません。実際、10万件/日の処理能力がありながら実際に利用されるのは半分程度であり、処理能力の問題よりも他の利用にブレーキをかけている要因の検討も重要です。
無駄なPCR検査も是非辞めたい。退院時に2回のPCR陰性を求める地域がまだ残り、入院症例、手術症例、全例にPCR検査を・・という声も大きいです。 ・・・ 一理ありますが、検査がもたらすマイナス面を考慮する事も大切で、何となく行われる健康診断や癌検診に似る構造を感じます。サーベイランスといった公衆衛生的な視点と各施設の医療従事者の要請を整理する必要もあるでしょう。
一度、法律や保険で決めたらずっとそのまま・・ということよりも流行状況、検査やPPEのAvailabilityにより流動的に、定期的に再検討する仕組みを最初から作り込んでおくことが大事なのではないか・・と思っています。
3.3億の人口を持つ米国でコロナによる死亡者数が間もなく10万人。他方、ほぼ同数の人口3.28億を持つアジア・太平洋地域(Australia, Japan, Korea, New Zealand, Taiwan and Vietnam)の死亡者数が1200人。 その米国でも術前のPCRについては極めてソフトなRecommendationです。 
Infectious Diseases Society of America Guidelines on the Diagnosis of COVID-19Recommendation 13:https://www.idsociety.org/practice-guideline/covid-19-guideline-diagnostics/
コロナのPrevalence、PCRやPPEのAvailabilityを考慮した各地域、各施設の判断があっても良いし、実際、編集長が信頼する病院でも疫学的推計を基に「術前検査はやらない」ことになっています。
タイトル写真: 編集長が撮影

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