第2波に備える最大の武器、それがコロナの疫学を的確に捉えるためのサーベイランスです。(少なくもワクチンや有効な抗ウイルス薬が開発されるまでは・・)
編集長が「本格派」の日本版CDCが出現したら是非、Directorになって頂きたい先生(2人のうちの1人)から教えて頂いた現行の基本サーベイランス4型は以下のとおりです。(1.臨床ベースサーベイランス、2.定点サーベイランス、3.ラボラトリーサーベイランス、4.血清サーベイランス)
とくにコロナについては2の「定点サーベイランス」がお勧めで概要は以下の感じ・・。・主体は全国5000カ所の医療機関
・既にインフルエンザなどのサーベイランスやっている。
・症候サーベイランスとしてCOVID like illnessをカウントする。このCOVID like illnessの一部をPCRで診断して、何%が本当のCOVID-19であるか決定する。WHOやCDCも感染研の某先生もこのサーベイランスを勧めている。
・米国CDCでは「COVID like illness」を分子、「外来患者数」を分母として割合もだす。
サーベイランスを適切に行えば今年の1-3月まで肺炎死亡が閾値を超えて増えていたというデータ↓と、(インフルエンザ関連死亡迅速把握システムによる2019/2020シーズン21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告)https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/2112-idsc/jinsoku/1852-flu-jinsoku-7.html
同時期にインフルエンザの増加が見られなかった・・というデータ↓(インフルエンザ過去10年間との比較グラフ)(5/15更新)https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/813-idsc/map/130-flu-10year.html
から、恐らくこの時期(今年の1-3月)の閾値を超えた過剰な肺炎死亡の相当数がコロナによると推定できるようになるとのことです。
タイトル写真:中国CDCにて