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Channel: 感染症診療の原則
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少し「日本」を離れて

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医師1年目(40年前)沖縄では、梅毒には筋注用PCNG、MSSA菌血症にはメチシリン(黄色ブドウ球菌専用ペニシリン)、大腸菌やインフルエンザ菌にはアミノペニシリン、緑膿菌には怖々とゲンタマイシンを使用・・とかなり世界標準的な治療をしていた。第1世代セフェムのセファレキシンが黄色ブドウ球菌も大腸菌も標的にできると、そのスペクトラムの「広さ」に感動したことも懐かしい。

80年代、沖縄から「日本に戻る(どういうわけか、そう言われた)」と新しいセフェムやカルバペネムが登場し、学会誌の紙はカレンダー並みの厚さになり、同時にMRSAなどが問題となってきた。学会の大御所はMRSAに対して「弱毒なので血培で陽性になっても気にしない」、「治療するなら第1選択薬は第3世代セフェム」と言ってはばからなかった。その胆力は「日本」で40年前と変わらない存在感を示すCRP並みだった。

 

明日から沖縄へ行き、喜舎場師匠が築いた臨床感染症学の城を守る医師達との1週間を過ごす。

少しまともな空気に触れてこようと思う。


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