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Channel: 感染症診療の原則
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若セミ第2回 山中先生のQ&A

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若セミ第2回 山中先生のQ&A

質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 大きい病院にいくと、長ーい問診用紙の記入をさせられます。こんなにたくさん書いた後に、診察に入ってどうされましたと聞いても、さっき書きましたよねとなりそうです。先生のご施設では、問診票はどういう取扱いにしていますか。私の診療所では、付箋に主訴を書くのみで、これは少なすぎるかもしれませんが・・・。

【回答】
諏訪中央病院では初診外来の待ち時間が1時間ほどあります。その間に主訴、現病歴、既往歴、薬剤歴、生活歴(タバコ、酒)、アレルギー歴を書いていただくようにしています。さらにトリアージ看護師がバイタルサインを記入した後、診断に役立ちそうな症状を患者との面談で書き加えます。入院患者には担当となった初期研修医がROS(review of systems)をとることがあります。


質問者 : 野獣クラブ会員40代内科
質問内容 : 山中先生の「キーワードからの展開」を勉強するのにお勧めのテキストとしては、症候足し算、でしょうか?

【回答】
北啓一朗先生と三浦太郎先生が執筆された「症候足し算」(羊土社)は最適な本です。7月に玉井道裕先生と一緒に「キーワードからの展開」を集中的に解説した「かんかんかん to 鑑別診断」(金原出版)を出版する予定です。Stay tuned.


質問者 : 医師
質問内容 : 熱中症で高血圧とはどういう病態ですか?

【回答】
高血圧の患者は減塩に心がけているので、熱中症を起こしやすいです。また、ストレスが加わる病態から高血圧になることもあります。


質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 両側下肢の浮腫で深部静脈血栓症が原因と診断されていました。しかし両側が深部静脈血栓症である場合は稀ではないですか?

【回答】
同時に両側の下肢に深部静脈血栓症を起こすことは稀です。したがって、両側で静脈不全の身体所見が確認された時は、心不全により中心静脈圧の上昇がある病態を第一に想起します。


質問者 : 内科 医師 50代
質問内容 : snap diagnosisをする際、キーワードの組合わせが揃っていても、稀有な症例はどうしても後回しにしてしまいます。結果、見逃されてしまうことは避けたいものですが、頻度というのは、診断にどの程度影響してきますでしょうか。

【回答】
疾患頻度と患者背景(例えば、糖尿病患者には感染症や心血管系イベントが起こりやすい)は重要視します。たとえ頻度の少ない疾患でも、特徴的な症状と身体所見があれば診断には大きく寄与します。毎日決まった時間に2時間ほど片側の頭が割れるように痛くなり、同側の目から涙が流れ、同側の鼻から鼻汁が出れば、稀な疾患ですが群発頭痛を疑います。


質問者 : 薬剤師 30代
質問内容 : 看護師や薬剤師といった医師以外のコメディカルも患者さんと関わる機会があり、訴えを聞くこともあると思います
医師立場から他のコメディカルが患者さんより何か症状の訴えを聞いたときこのような情報は得て欲しい、こういったところには注意してほしい、といった気を付けてほしい点は何かありますか?

【回答】
時間がなくて医師がなかなか踏み込めない領域での情報提供を希望します。看護師さんには家族構成や普段の生活状況、薬剤師さんにはサプリメントを含めた徹底的な服薬状況のチェックと副作用が今の病態に関与している可能性があるかどうかのアドバイスをいただきたいです。



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