①
質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 診療所では、経過と所見からFive killer sore throatを疑った場合、耳鼻咽喉科、呼吸器科が在院している病院の救急外来へ速やかな紹介を考えます。外れる場合も多々あって、申し訳ないと思うこともありますが、血液培養のほかに搬送前にしておいたほうがよいことは、ありますでしょうか。
回答)突然の急変に備えて血管ルートを確保し、迅速に救急車で搬送することが大切です。少しでも多くの患者を救うためのオーバートリアージはやむを得ないことです。
②
質問者 : 大学病院勤務医 内科医 27歳
質問内容 : 致死的な咽頭周囲の感染症において、咽頭のスワブなどのグラム染色は診断や治療において何か強くメリットになることはあるでしょうか。
回答)咽頭スワブでは口腔内常在菌を検出する可能性が高いと考えます。咽頭に膿の貯留がありそうならば、耳鼻科医に穿刺してもらいます。2セットの血液培養はルーチンで行います。
③
質問者 : 研修医
質問内容 : 夜間の救急外来で強い咽頭痛があり、レミエール症候群を疑った場合は血液培養採取、造影CTまで施行したほうが良いのでしょうか?
オーバートリアージをしすぎている気がしておりますが、どの程度の症状があればそこまで思考されていますか?
回答)レミエール症候群を疑えば、血液培養と単純または造影CT検査は必要です。唾液の嚥下が困難、開口障害、症状の訴えが激しい、見た目にsick、バイタルサインの変化が、強い咽頭痛患者でさらに詳しい検査を行うかどうかの判断根拠となります。
④
質問者 : 医師 外科 20代
質問内容 : 急性喉頭外炎、扁桃周囲膿瘍、咽後膿瘍、Ludwig's angina、Lemierre症候群の場合、血液培養以外に採取可能な培養検体はありますか?
回答)扁桃周囲膿瘍や咽後膿瘍ならば、口からのアプローチで腫脹している部位を穿刺し膿を検体として得ることができる時があります(私は耳鼻科医にお願いしています)。それ以外の疾患では難しいと思います。
⑤
質問者 : 研修医2 年目 20代
質問内容 : 面白い講義大変ありがとうございます。
起立性低血圧の診断で簡易Tilt試験という仰臥位で計測のあと、座位にして1,3,5,10分図ることで起立性低血圧と神経調節性失神の鑑別が可能という方法を教わりました。
実際臨床現場で有用なのでしょうか。
回答)起立性低血圧の診断では、仰臥位での血圧と心拍数測定後に、立位(無理ならば下肢をベッドサイドから下垂)にして1、3、5分後に計測しています。神経調節性失神では5分以上たって血圧が下降することが多いと聞いたことはあります。しかし、5分以上たって発症するlate onsetの起立性低血圧との鑑別はできないと感じています。失神前の前駆症状(吐き気や眼前暗黒感)や失神時の状況(長時間の立位、痛み、排尿、排便、食後など)の詳細な問診により神経調節性失神を診断しています。
⑥
質問者 : 老年病科 医師 30代
質問内容 : 頭を10-20°挙上するのはなぜなのでしょうか?
回答)頭部挙上によりレニン-アンギオテンシン系が賦活され血圧が上昇するためと説明されています。
⑦
質問者 : 初期研修医 20代
質問内容 : 見逃すと怖い失神の原因の一つに「くも膜下出血」が挙げられていましたが、救急外来では見逃すと怖いので失神の患者さんが来られた場合、先生は毎回頭部CTを施行されているのでしょうか?
回答)くも膜下出血を疑ったとき、または頭部外傷時のみ頭部CTを施行しています。
⑧
質問者 : 医師 内科 50代
お名前 : 本康宗信
質問内容 : 脳血管障害で失神を起こすことは、まれと思いますが、くも膜下出血で失神が起こるのはなぜでしょうか。
回答)くも膜下出血による強い頭痛のため迷走神経反射を起こすためと考えられています。頭蓋内出血に伴いてんかん発作を起こすこともあるのかもしれません(この場合、厳密には失神でなく意識障害です)。
⑨
質問者 : 薬剤師 5年目:
質問内容 : 薬剤性の症状を薬剤師から示すとき、どのようなやり方が好ましいと思いますか。
回答)薬剤性の起立性低血圧が多いと思います。「椅子から立ち上がった時にふわ~とすることはありませんか」と私はよく聞いています。バイタルサインが計測できるのなら、低血圧や徐脈になっていないか注意します。
⑪
質問者 : 医師 循環器内科 指導医
質問内容 : 失神とタコツボ型心筋障害をきたしたSAHの症例で、横紋筋融解症の併発は何か関係あるのでしょうか?
回答)患者さんの記憶がはっきりしないため推測ですが、くも膜下出血のあと、意識を失い転倒したのではないかと考えています。その後にけいれん発作が起こり横紋筋融解症となった可能性があります。
演者へのねぎらいは、全て編集長のPocket Moneyから
「本とTシャツ」プレゼントに対し、48名の方から応募をいただきありがとうございました。先着順に順次、山中より発送いたします。6月中にはお手元に届く予定です。当選者の発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。
質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 診療所では、経過と所見からFive killer sore throatを疑った場合、耳鼻咽喉科、呼吸器科が在院している病院の救急外来へ速やかな紹介を考えます。外れる場合も多々あって、申し訳ないと思うこともありますが、血液培養のほかに搬送前にしておいたほうがよいことは、ありますでしょうか。
回答)突然の急変に備えて血管ルートを確保し、迅速に救急車で搬送することが大切です。少しでも多くの患者を救うためのオーバートリアージはやむを得ないことです。
②
質問者 : 大学病院勤務医 内科医 27歳
質問内容 : 致死的な咽頭周囲の感染症において、咽頭のスワブなどのグラム染色は診断や治療において何か強くメリットになることはあるでしょうか。
回答)咽頭スワブでは口腔内常在菌を検出する可能性が高いと考えます。咽頭に膿の貯留がありそうならば、耳鼻科医に穿刺してもらいます。2セットの血液培養はルーチンで行います。
③
質問者 : 研修医
質問内容 : 夜間の救急外来で強い咽頭痛があり、レミエール症候群を疑った場合は血液培養採取、造影CTまで施行したほうが良いのでしょうか?
オーバートリアージをしすぎている気がしておりますが、どの程度の症状があればそこまで思考されていますか?
回答)レミエール症候群を疑えば、血液培養と単純または造影CT検査は必要です。唾液の嚥下が困難、開口障害、症状の訴えが激しい、見た目にsick、バイタルサインの変化が、強い咽頭痛患者でさらに詳しい検査を行うかどうかの判断根拠となります。
④
質問者 : 医師 外科 20代
質問内容 : 急性喉頭外炎、扁桃周囲膿瘍、咽後膿瘍、Ludwig's angina、Lemierre症候群の場合、血液培養以外に採取可能な培養検体はありますか?
回答)扁桃周囲膿瘍や咽後膿瘍ならば、口からのアプローチで腫脹している部位を穿刺し膿を検体として得ることができる時があります(私は耳鼻科医にお願いしています)。それ以外の疾患では難しいと思います。
⑤
質問者 : 研修医2 年目 20代
質問内容 : 面白い講義大変ありがとうございます。
起立性低血圧の診断で簡易Tilt試験という仰臥位で計測のあと、座位にして1,3,5,10分図ることで起立性低血圧と神経調節性失神の鑑別が可能という方法を教わりました。
実際臨床現場で有用なのでしょうか。
回答)起立性低血圧の診断では、仰臥位での血圧と心拍数測定後に、立位(無理ならば下肢をベッドサイドから下垂)にして1、3、5分後に計測しています。神経調節性失神では5分以上たって血圧が下降することが多いと聞いたことはあります。しかし、5分以上たって発症するlate onsetの起立性低血圧との鑑別はできないと感じています。失神前の前駆症状(吐き気や眼前暗黒感)や失神時の状況(長時間の立位、痛み、排尿、排便、食後など)の詳細な問診により神経調節性失神を診断しています。
⑥
質問者 : 老年病科 医師 30代
質問内容 : 頭を10-20°挙上するのはなぜなのでしょうか?
回答)頭部挙上によりレニン-アンギオテンシン系が賦活され血圧が上昇するためと説明されています。
⑦
質問者 : 初期研修医 20代
質問内容 : 見逃すと怖い失神の原因の一つに「くも膜下出血」が挙げられていましたが、救急外来では見逃すと怖いので失神の患者さんが来られた場合、先生は毎回頭部CTを施行されているのでしょうか?
回答)くも膜下出血を疑ったとき、または頭部外傷時のみ頭部CTを施行しています。
⑧
質問者 : 医師 内科 50代
お名前 : 本康宗信
質問内容 : 脳血管障害で失神を起こすことは、まれと思いますが、くも膜下出血で失神が起こるのはなぜでしょうか。
回答)くも膜下出血による強い頭痛のため迷走神経反射を起こすためと考えられています。頭蓋内出血に伴いてんかん発作を起こすこともあるのかもしれません(この場合、厳密には失神でなく意識障害です)。
⑨
質問者 : 薬剤師 5年目:
質問内容 : 薬剤性の症状を薬剤師から示すとき、どのようなやり方が好ましいと思いますか。
回答)薬剤性の起立性低血圧が多いと思います。「椅子から立ち上がった時にふわ~とすることはありませんか」と私はよく聞いています。バイタルサインが計測できるのなら、低血圧や徐脈になっていないか注意します。
⑪
質問者 : 医師 循環器内科 指導医
質問内容 : 失神とタコツボ型心筋障害をきたしたSAHの症例で、横紋筋融解症の併発は何か関係あるのでしょうか?
回答)患者さんの記憶がはっきりしないため推測ですが、くも膜下出血のあと、意識を失い転倒したのではないかと考えています。その後にけいれん発作が起こり横紋筋融解症となった可能性があります。
演者へのねぎらいは、全て編集長のPocket Moneyから
「本とTシャツ」プレゼントに対し、48名の方から応募をいただきありがとうございました。先着順に順次、山中より発送いたします。6月中にはお手元に届く予定です。当選者の発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。