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Channel: 感染症診療の原則
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ICAAC2014 トラック#120:潜在結核の診断 本日で終わり

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本日もトラック#120:潜在結核の診断(Diagnosis of Latent TB Infection (LTBI))からNYはアルバートアインスタイン大学のJacqueline Achkar先生による講演。

タイトルは「結核感染の活動性の指標としての血清学(Serology as a Marker for M. tuberculosis Infection Activity」発症しそうなLTBIの発見法はないものか・・という話題でした。

静かなLTBI>発症直前LTBI>活動性TBの順を踏んでいるはずなので、発症直前で捕まえられないかという話しでした。
HIV感染症はこのProcessを推し進めるし、HAARTは、このProcessを押し戻す事になります。


実際、HIV+の患者が結核の診断を受ける数ヶ月から数年前から、結核菌の抗原に対する抗体が検出されているというのです。

#:使用される抗原には・・
・MSとMPT51(Laalら JID 1997; Singら CVI2005)
・ESAT-6とCFP10(Gennaroら IJTLD2007)
・PPE-C(Singら CVI2005)
・GlycolipidsとCrude antigen mixtures(Amicosanteら IJTLD; CalvacanteらIJTLD1997)

#:演者が血清学に固執する理由:
・結核の活動性のMarkerたり得る
・Point of Careになりうる
・安全、早い、大量に可能(電気も要らない)
・発症部位からの検体でなくて良い

#:血清学の問題:
・感度・特異度に幅がある
・Smear陰性、小児、HIV合併例でData不足
・非結核性抗酸菌との交差反応

#:Mass spectrometry(田中耕一先生のやつです)
・どんどん使用され、発展し、応用されている
・ホストのタンパクを用いて病気が酷くなる前にCatchできるようになっている。例として・・
Dengue fever(Villar-Centeno et al. Am J Trop Med Hyg 2008)
Ovarian cancer(Vosov et al. Am J Obstet Gnyecol 2010)
Endometrial cancer(Farias-Eisner et al. Am J Obstet Gynecol 2010)
Lung cancer(Li et al. Science Trans Med 2013)
・同様にホストのタンパクを活動性結核のMarkerにする検討も始めている

本日で潜在結核の話しは終わりです。

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