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Channel: 感染症診療の原則
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IGRA クオンティフェロン この不完全なもの#3・・ ICAAC Online 潜在結核

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ICAAC Online の学び、本日もトラック#120:潜在結核の診断(Diagnosis of Latent TB Infection (LTBI))です。

今日もStanford大学のNiaz Banaei先生による講演。
タイトルは「IGRA その変動の原因(Sources of IGRA Variability)」

前回も指摘されたようにIGRAに関する基本的な問題として、その変動Variabilityがあります。そのVariabilityの内実にBanaei先生が迫ります。

今回は検査方法によるIGRAのバラツキについて超面白いです。

#:検査手技によるバラツキ
・検体量、振り方(Shakingの程度)、インキュベーターに入れる時間
・下記のように検体量と振り方は大きく影響します。


#:分析時のぶれ
・同じ検体を測定するとBorderlineの値では陽性になったり陰性になったり 


#:製造過程Manufacturingの問題
・製品として作っている工程で問題を生じる

#:免疫反応が作り出す問題
1)Booster効果
・Booster効果はツ反(TST)で有名。ところがツ反で使用するPPDにはRD1抗原が存在し、これはIGRAが使用するタンパクとも関係する。ESTA6,CFP10,TB7.7はPPDに含まれるRD1抗原
・なので:IGRA陰性>ツ反>免疫Boost>IGRA陽性となる

Sauzullo I et al.
Influence of previous tuberculin skin test on serial IFN-γ release assays.
Tuberculosis (Edinb). 2011 Jul;91(4):322-6. PMID: 21664872

2)微生物による汚染
・検体の操作中に細菌による汚染をしたとする。すると細菌からのLPS、Peptideglycan、LipopeptideなどがIFγを放出させる。 


・恐らくIGRAは人体内で生じる様々な微生物との相互作用でも値を変えるだろう。


Clarke TB, Davis KM, Lysenko ES, Zhou AY, Yu Y, Weiser JN.
Recognition of peptidoglycan from the microbiota by Nod1 enhances systemic innate immunity.
Nat Med. 2010 Feb;16(2):228-31.
PMID: 20081863

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