本日15:00-17:20と、内幸町の航空会館で、第10回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成26年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品安全対策部会安全対策調査会(合同開催)が開かれました。
会場では傍聴券番号で指定された席に座るよう指定されました。
見渡すと取材カメラはいっときよりも半分くらいに減ってました。
満席かと思いきや、それなりに空席もあったり、クークー居眠りしてるメディアの人はどうやって記事にするのかと心配したり、ごにょごにょつぶやく女性の声がうるさかったりの傍聴席でした。
会場が縦長で後ろの方からはスライド画面は見えませんでしたが、手元に印刷資料があるので大方の内容は把握可能。
さて、配布資料は毎回こちらに掲載されます。即日アップされてます(仕事早い…)
おおっぴらに発言するためには、資料をまず熟読することをお勧めします。
これまでの経緯もわからないまま意見するのは難しいです
人に伝えるような仕事のメデイアの人には、ネット聞きかじりではなく一次資料くらいは読んでいただきたいですね。
ちなみに今回は資料が12、参考資料が4つありました。
因果関係以前に、リストにある接種年齢不明、発症日不明、転機不明などを改善する努力は必要ですね。
検討そのものが難しいです。
また、HPVワクチン以前から報告のあるような症状や疾患もあるので疫学データとしての検討も必要です。
で、メディアがよく理解しないまま、「え、そこ?」な数字や表現を紹介したりするんですが、さっそくありました。
例えば、こちらのテレビのニュースタイトル。
ワクチン接種副作用92件
「92件」は会議の中でフォーカスされてませんでしたし、分母情報なく意味不明です。
まず、今回は平成25年10月1日から平成26年3月31日までの副反応報告数が報告されました。
サーバリックスは、この間に報告数はメーカー報告で67件、医療機関で66例。上記期間に接種をした人での報告はメーカー報告で1例、医療機関で2例。
分母の接種そのものが減っていることに注意が必要です。
トータルで見ると、副反応報告頻度は0.017%、重篤は0.003%とかわらず。
ガーダシルは、メーカー報告で21、医療機関報告で26。上記期間に接種をした人での報告は、0例、7例。
トータルで見ると、副反応の頻度は0.018%、重篤は0.003%。
上記テレビの記者は、医療機関の66と26を足したんですかね…その数字は話題になってなかったので、よくわかりませんが…
今回は3人の参考人が、器質的、機能的なアセスメントや回復のためのアプローチを実例をもとに紹介していました。
(★参考になりますので、パワーポイント資料をぜひごらんください)
一般に、痛みなど原因がすぐにわからない症例では、検査や根拠がよくわからないまま特定の診断名をつけたりしなくても、治療や支援は行えること(可能性を検討しながら精査を続けること)
原因追求をゴールにするのではなく(それは"周囲"のモチベーションになりがちですが)まず症状についての当事者の不安やストレスを理解しながら、運動機能の回復や維持にも取り組むことが大切(長期放置すると症状が固定したり悪化する場合もあるので)
厚労省としては受診や相談対応をする施設を増やすなどの努力もするということです。
最後の質疑のところでは、
失神報告は日本が海外良より多いのでは?
→英国と比べると英国が多い、米国と比べると日本が多く、データの取り方や定義も違うので一概に比較はできない。
★12月の会議資料に記載あり
WHOの会議とだいぶトーンがちがうようだが、日本の状況をWHOに伝えているのか?
→6月のWPROでのTAGミーティングなどでも報告をしている。
資料6 運動障害一覧の16例は全てサーバリックス、資料5疼痛症例30例のうち24例がサーバリックスだが?
→サーバリックスのほうが先に販売され分母が大きいことも関連している可能性
今回の議長の要約は次のとおり
■アナフィラキシーは、データ未確認の1例をのぞき、発生ゼロ
■失神はサーバリックス2例、ガーダシル1例。転倒打撲などの2次被害はゼロ
■ADEMは資料にある情報不足の症例19,21,22以外ではなし(データ再確認)
■死亡はゼロ
■サーバリックスの後遺症症例の転機を事務局が確認
■副反応の発生頻度はこれまでと変わらない
■医療者や当事者向けの説明資料の文言や順番の見直しをするように
■研究班の医者専門分野によって使う用語や定義がことなるので、心因性などの用語の整理、とくに医療者以外にもわかりやすいように改善する
メディアや関係者が注目していた積極的接種勧奨の差し控えのステイタスをどうするかについては、今回の情報から現況を変える検討はしない、とのことでした。時間軸でこれまでの経過、新しいデータの追加とその内容の検討のみで終わりました。
検討は次回以降へ持ち越しでしょうか。
毎月2千人がワクチンを接種しているとのことです。
沖縄タイムス 2/3が症状改善 子宮頸がんワクチン
メディカルトリビューン HPVワクチンの勧奨中止は継続,接種前の注意に関する情報を提供へ
明日以降にでる記事もあるとおもいますので、あわせて各社の記者の取材(情報確認)レベルや関心なども分析してみようと思います。
会場では傍聴券番号で指定された席に座るよう指定されました。
見渡すと取材カメラはいっときよりも半分くらいに減ってました。
満席かと思いきや、それなりに空席もあったり、クークー居眠りしてるメディアの人はどうやって記事にするのかと心配したり、ごにょごにょつぶやく女性の声がうるさかったりの傍聴席でした。
会場が縦長で後ろの方からはスライド画面は見えませんでしたが、手元に印刷資料があるので大方の内容は把握可能。
さて、配布資料は毎回こちらに掲載されます。即日アップされてます(仕事早い…)
おおっぴらに発言するためには、資料をまず熟読することをお勧めします。
これまでの経緯もわからないまま意見するのは難しいです
人に伝えるような仕事のメデイアの人には、ネット聞きかじりではなく一次資料くらいは読んでいただきたいですね。
ちなみに今回は資料が12、参考資料が4つありました。
因果関係以前に、リストにある接種年齢不明、発症日不明、転機不明などを改善する努力は必要ですね。
検討そのものが難しいです。
また、HPVワクチン以前から報告のあるような症状や疾患もあるので疫学データとしての検討も必要です。
で、メディアがよく理解しないまま、「え、そこ?」な数字や表現を紹介したりするんですが、さっそくありました。
例えば、こちらのテレビのニュースタイトル。
ワクチン接種副作用92件
「92件」は会議の中でフォーカスされてませんでしたし、分母情報なく意味不明です。
まず、今回は平成25年10月1日から平成26年3月31日までの副反応報告数が報告されました。
サーバリックスは、この間に報告数はメーカー報告で67件、医療機関で66例。上記期間に接種をした人での報告はメーカー報告で1例、医療機関で2例。
分母の接種そのものが減っていることに注意が必要です。
トータルで見ると、副反応報告頻度は0.017%、重篤は0.003%とかわらず。
ガーダシルは、メーカー報告で21、医療機関報告で26。上記期間に接種をした人での報告は、0例、7例。
トータルで見ると、副反応の頻度は0.018%、重篤は0.003%。
上記テレビの記者は、医療機関の66と26を足したんですかね…その数字は話題になってなかったので、よくわかりませんが…
今回は3人の参考人が、器質的、機能的なアセスメントや回復のためのアプローチを実例をもとに紹介していました。
(★参考になりますので、パワーポイント資料をぜひごらんください)
一般に、痛みなど原因がすぐにわからない症例では、検査や根拠がよくわからないまま特定の診断名をつけたりしなくても、治療や支援は行えること(可能性を検討しながら精査を続けること)
原因追求をゴールにするのではなく(それは"周囲"のモチベーションになりがちですが)まず症状についての当事者の不安やストレスを理解しながら、運動機能の回復や維持にも取り組むことが大切(長期放置すると症状が固定したり悪化する場合もあるので)
厚労省としては受診や相談対応をする施設を増やすなどの努力もするということです。
最後の質疑のところでは、
失神報告は日本が海外良より多いのでは?
→英国と比べると英国が多い、米国と比べると日本が多く、データの取り方や定義も違うので一概に比較はできない。
★12月の会議資料に記載あり
WHOの会議とだいぶトーンがちがうようだが、日本の状況をWHOに伝えているのか?
→6月のWPROでのTAGミーティングなどでも報告をしている。
資料6 運動障害一覧の16例は全てサーバリックス、資料5疼痛症例30例のうち24例がサーバリックスだが?
→サーバリックスのほうが先に販売され分母が大きいことも関連している可能性
今回の議長の要約は次のとおり
■アナフィラキシーは、データ未確認の1例をのぞき、発生ゼロ
■失神はサーバリックス2例、ガーダシル1例。転倒打撲などの2次被害はゼロ
■ADEMは資料にある情報不足の症例19,21,22以外ではなし(データ再確認)
■死亡はゼロ
■サーバリックスの後遺症症例の転機を事務局が確認
■副反応の発生頻度はこれまでと変わらない
■医療者や当事者向けの説明資料の文言や順番の見直しをするように
■研究班の医者専門分野によって使う用語や定義がことなるので、心因性などの用語の整理、とくに医療者以外にもわかりやすいように改善する
メディアや関係者が注目していた積極的接種勧奨の差し控えのステイタスをどうするかについては、今回の情報から現況を変える検討はしない、とのことでした。時間軸でこれまでの経過、新しいデータの追加とその内容の検討のみで終わりました。
検討は次回以降へ持ち越しでしょうか。
毎月2千人がワクチンを接種しているとのことです。
沖縄タイムス 2/3が症状改善 子宮頸がんワクチン
メディカルトリビューン HPVワクチンの勧奨中止は継続,接種前の注意に関する情報を提供へ
明日以降にでる記事もあるとおもいますので、あわせて各社の記者の取材(情報確認)レベルや関心なども分析してみようと思います。