2016年6月8日
第1回薬剤師の為のベッドサイドティーチング2016 Q&A
①質問項目 : ③症状
質問内容 : 意識を表現する言語をもう一度教えて頂きたい。
回答:「深昏睡」は自発運動が全くなく、痛覚刺激にもまったく反応しない状態。「半昏睡」は、痛み刺激には反応し、逃避反応や顔をしかめたりはする。「昏睡」はこれら2つの中間。「昏迷」では自発運動はあり、刺激に対して振り払うなどの動作がみられる。「傾眠」は刺激をすれば覚醒するが刺激がなくなると眠ってしまう状態。傾眠と昏迷の中間を「嗜眠」と呼ぶ。「錯乱」は落ち着きがなく、体を激しく動かすが、呼び掛けに対してきちんと反応しない状態。
②質問項目 : ---
質問内容 : 2点質問があります。
①体温の測定についてですが、耳で測定した体温の正確性はどれほどなのでしょうか?
②時々、病棟でバイタルの逆転をみかけるのですが、患者さんは意外と元気な場合が多いような気がします。逆転の頻度によって、ショックの度合いは異なるのでしょうか?
よろしくお願いします。
回答:①外耳道で測定した体温は腋窩温より正確といわれています。②「バイタルの逆転」はスクリーニングツールです。ショックの症候等がなければ、様子観察し、逆転の回復をみればよいと思います。
③質問項目:①診断
質問内容 : 患者様に触れる時に触られることに抵抗がある方もいると思いますが、その時に注意する事はありますか?
回答:診察の前には、触診などの診察の重要性について説明してから行っています。
④質問項目:①診断
質問内容 : SBPとDBPが近い患者、逆にSBPとDBPの差が大きい患者でそれぞれに注意しなければいけない疾患はあるのでしょうか?
回答:SBPとDBPの差を脈圧と呼びます。脈圧が小さいときは、心駆出量低下(大動脈弁狭窄症など)のことがあります。逆に、脈圧が大きいときは、心駆出量増加(大動脈弁閉鎖不全症など)のことがあります。詳しくは、拙著「DR徳田のバイタルサイン講座」をご参照くださると幸いです。
⑤質問項目 : ①診断
質問内容 : 意識障害について呼びかけの対応だけで判断がつくのか?また、呼吸障害についても同様に、流ちょうな会話で判断できるのか?総合的な判断だとは思いますが・・・
回答:これらは迅速で特異度の高い評価法です。呼びかけにすばやく反応、流ちょうな会話をしている、というのも観察できれば有用な所見です。そのような反応がなければ、スコアなどでチェックするとよいと思います。
⑥質問項目 : ④その他
質問内容 : 調剤薬局で服薬指導中にショック様症状で倒れた患者に対する具体的対応方法を教えてください。
回答:BLSを行うとよいと思います。コースを受講して認定証を取ることをおススメします。
⑦質問項目 : ①診断
質問内容 : 調剤薬局薬剤師です。
ハンドアウトの12ページ、【意識】のスライドのJCSとGCSについてもう少しわかりやすく教えて頂くことは可能でしょうか?JCS300点、GCS3点が何を示しますか?
回答:意識障害評価のためのスコアツールです。JCS300点、GCS3点は共に「深昏睡」を意味します。
⑧質問項目 : ②治療
3質問内容 : UTIの症例についての質問です。11日の体温35℃はSIRSに該当すると思われます。この時点で病棟担当薬剤師としてUTI起因の敗血症として抗菌薬投与開始の提案をしてよろしいでしょうか?
回答:最新の敗血症定義ではSIRS基準を用いないことになりましたが、このケースでの体温35度は、抗菌薬投与の提案をすべきと思います。また、このケースは結石性腎盂腎炎だったと思われますので、抗菌薬に加えて、尿管ステントなどの「膿」のドレナージが必要だったと思います。
第1回薬剤師の為のベッドサイドティーチング2016 Q&A
①質問項目 : ③症状
質問内容 : 意識を表現する言語をもう一度教えて頂きたい。
回答:「深昏睡」は自発運動が全くなく、痛覚刺激にもまったく反応しない状態。「半昏睡」は、痛み刺激には反応し、逃避反応や顔をしかめたりはする。「昏睡」はこれら2つの中間。「昏迷」では自発運動はあり、刺激に対して振り払うなどの動作がみられる。「傾眠」は刺激をすれば覚醒するが刺激がなくなると眠ってしまう状態。傾眠と昏迷の中間を「嗜眠」と呼ぶ。「錯乱」は落ち着きがなく、体を激しく動かすが、呼び掛けに対してきちんと反応しない状態。
②質問項目 : ---
質問内容 : 2点質問があります。
①体温の測定についてですが、耳で測定した体温の正確性はどれほどなのでしょうか?
②時々、病棟でバイタルの逆転をみかけるのですが、患者さんは意外と元気な場合が多いような気がします。逆転の頻度によって、ショックの度合いは異なるのでしょうか?
よろしくお願いします。
回答:①外耳道で測定した体温は腋窩温より正確といわれています。②「バイタルの逆転」はスクリーニングツールです。ショックの症候等がなければ、様子観察し、逆転の回復をみればよいと思います。
③質問項目:①診断
質問内容 : 患者様に触れる時に触られることに抵抗がある方もいると思いますが、その時に注意する事はありますか?
回答:診察の前には、触診などの診察の重要性について説明してから行っています。
④質問項目:①診断
質問内容 : SBPとDBPが近い患者、逆にSBPとDBPの差が大きい患者でそれぞれに注意しなければいけない疾患はあるのでしょうか?
回答:SBPとDBPの差を脈圧と呼びます。脈圧が小さいときは、心駆出量低下(大動脈弁狭窄症など)のことがあります。逆に、脈圧が大きいときは、心駆出量増加(大動脈弁閉鎖不全症など)のことがあります。詳しくは、拙著「DR徳田のバイタルサイン講座」をご参照くださると幸いです。
⑤質問項目 : ①診断
質問内容 : 意識障害について呼びかけの対応だけで判断がつくのか?また、呼吸障害についても同様に、流ちょうな会話で判断できるのか?総合的な判断だとは思いますが・・・
回答:これらは迅速で特異度の高い評価法です。呼びかけにすばやく反応、流ちょうな会話をしている、というのも観察できれば有用な所見です。そのような反応がなければ、スコアなどでチェックするとよいと思います。
⑥質問項目 : ④その他
質問内容 : 調剤薬局で服薬指導中にショック様症状で倒れた患者に対する具体的対応方法を教えてください。
回答:BLSを行うとよいと思います。コースを受講して認定証を取ることをおススメします。
⑦質問項目 : ①診断
質問内容 : 調剤薬局薬剤師です。
ハンドアウトの12ページ、【意識】のスライドのJCSとGCSについてもう少しわかりやすく教えて頂くことは可能でしょうか?JCS300点、GCS3点が何を示しますか?
回答:意識障害評価のためのスコアツールです。JCS300点、GCS3点は共に「深昏睡」を意味します。
⑧質問項目 : ②治療
3質問内容 : UTIの症例についての質問です。11日の体温35℃はSIRSに該当すると思われます。この時点で病棟担当薬剤師としてUTI起因の敗血症として抗菌薬投与開始の提案をしてよろしいでしょうか?
回答:最新の敗血症定義ではSIRS基準を用いないことになりましたが、このケースでの体温35度は、抗菌薬投与の提案をすべきと思います。また、このケースは結石性腎盂腎炎だったと思われますので、抗菌薬に加えて、尿管ステントなどの「膿」のドレナージが必要だったと思います。